浪花夜景

傘にかくれて あなたと呼べば
ほろりこぼれる 女のみれん
こんな別れは 辛すぎる
ひとり歩きの 道頓堀に
恋の名残りの 雨が降る

離さないよと 宗右衛門町(そえもんちょう)で
肩を抱かれた あの夜が憎い
忘れさせてよ 酔わせてよ
泣いて恨んで 眠ったあとの
夢もあなたの ことばかり

枯(か)れた涙の 目にしみる
うわさせつない 曽根崎あかり
あなた信じて いいですか
帰るあてない ひとでもいいの
待てば女は 生きられる
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