霧笛坂

襟を立てても しんしんと
風が素肌に 忍び寄る
待って 待って 行かないで
心乱して 立ち尽くす
あなた愛しい あなた愛しい 霧笛坂

せめてひと言 欲しかった
きっと帰ると あなたから
燃えて 燃えて 尽きるなら
惜しくなかった 命まで
涙ちぎれる 涙ちぎれる 霧笛さか

闇に隠れて 船がなく
愚図る心を かり立てる
抱いて 抱いて そばにきて
泣いて夜通し 身を焦がす
あなた偲んで あなた偲んで 霧笛坂
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