濡らした唇でキスをして

火照った息が首筋を撫で ゆっくりと耳を塞いだ
泥濘るんでいく まどろんでいく アルコールが遠く近くなる

手に入れたいとずっと見ていた体は思うよりも華奢で
壊したくなる 掴みたくなる 握り潰せるならそうする

甘い甘い 雌の蜜

濡らした唇でキスをして お前の中でまみれていたい
糸を引く欲望はきらきら まだそこで待ってて

頭の横でゆらゆら揺れている お前のつま先がちらつく
淡いブルーに散りばめられた 星屑みたいなトパーズ

甘い甘い 雌の蜜

娼婦の唇で満たして 鼻をつく匂いに飛び込む
逆さまの世界が喋りだす いじらしい声で

ああ 虫を食べてく花の女王 悩ましい声 艶やかな香り
僕は必死で蜜を吸う 甘い甘い 雌の蜜

濡らした唇でキスをして お前の中でまみれていたい
糸を引く欲望はきらきら 逃げられなくなる
濡らした唇でキスをして お前の中でまみれていたい
糸を引く欲望はきらきら 花は閉じていく 望むままにあ
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