鎌足桜

きれいに咲いて 誰を呼ぶ
問えばはじらう 紅ほのか
咲くまで待とう 咲いたら逢える
今は昔の 春よ恋
さくらよさくら くらくらさくら
君来ませと 誘うのか 鎌足桜

鎌足公(さん)の 置き土産
杖に芽生えた 花の縁(えん)
歳月重ね 憶いを重ね
八重に匂えよ 咲き誇れ
観音さまの 姿を抱いて
春惜しむや 二度咲きの 鎌足桜

桜の花の その下で
人は誰かを 恋しがる
咲くまで焦れて 咲いたら浮かれ
散ればまた来る 春を待つ
さくらよさくら くらくらさくら
君去らずや 木更津の 鎌足桜
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