夕やけ慕情

西へかたむく 夕陽の下に
俺のうまれた ふるさとが在る
紀伊国(きいのくに) 海と山
みどり野に 母の影
思い出すたび 恋しくなって
空を指さす 夕やけ慕情

幼なじみと 世帯を持って
苦労かけたよ 東京ぐらし
より添って 生きるのが
しあわせと 笑うやつ
胸で奏でる ギターの弦(いと)が
泣いてひと節 夕やけ慕情

男一代 まだまだやれる
頑固おやじに 似てきた俺さ
うめぼしの すっぱさが
人生の 味なのさ
那智の祭りにゃ 妻子(つまこ)を連れて
いちど帰ろか 夕やけ慕情
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