愛の時間

ひと雨ごとに 寒さが増して
別れのときを 急(せ)かすよう
駅までつづく 並木の道は
心なしか 冬の気配(けはい)ね
言葉にならない 思いを胸に
帰り道を 振り返る

永遠(とわ)に刻んだ ぬくもり辿(たど)って
愛の時間が もらえるなら
悲しみすてて さよならするわ
夢が瞬(またた)く 遥かこの道を

古いベンチで 思い出ひとつ
取り出しながら 腰掛ける
雲に隠れた 陽射(ひざ)しのように
安らげるの 今でもずっと
色なき風にも 染まってゆける
木の葉たちの 健気(けなげ)さよ
腕に抱かれて 夜空の果てまで
もっと旅して みたかったわ
降り出す雨を 涙に代えて
生きてゆきたい 命果てるまで

永遠(とわ)に刻んだ ぬくもり辿(たど)って
愛の時間が もらえるなら
悲しみすてて さよならするわ
夢が瞬(またた)く 遥かこの道を
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