涙ヒラリ

ぼくたちはもう知ってる
永遠なんてどこにもありはしない
ありのままに想うままに
生きていけたらいいのに傷つけ合うばかり

涙ヒラリ 月が揺れて
流れていく 雲を追った
ふいに触れた指先から
二人だけつなぐしるし
ずっとそばにいたいのに
それだけ

ぼくたちは忘れがちだ
一秒一秒 かけがえないものだと
わかりきってるはずなのにね
気づくのはいつだって失うときばかり

涙ハラリ 風が吹いて
薄紅色の頬をなでる
かわることないこのこゝろは
いずこかの貴方の元へと

春過ぎにけりいとをかし
徒然に宵は長し月影かたぶきて
ひとりきり 花、散り、舞う

天の川にかけた願い
紅く染まるは並木道
こごえる手に降りだす雪
募りゆくこの想ひ
いつでもこの場所にいるから

ぼくたちはきっとまた会える
静かにそっと春を待つよ
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