ひとりたび

信濃街道 ひとりたび 白いそば畑 ひとりたび
ああ 誰もいない 野辺の駅
鳥の声さえ せつなくて ああ 孤独がいやで 旅に出て
孤独が好きな ひとりたび

冬のロンドン ひとりたび 夏のマドレード ひとりたび
ああ めぐりあった 旅の友
手をとりあって 抱き合って ああ それでも再び 別れ行く
孤独が好きな ひとりたび

急ぐあの雲 ひとりたび しずむ太陽 ひとりたび
ああ 誰が決めた 惜別の
深いさだめに 涙ぐむ ああ カバンひとつを肩にかけ
世界の果てまで ひとりたび
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