秋桜の宿

すきなお酒で 酔わされて
くずした膝には 月のかげ
あなたって あなたって あゝ悪いひと
逢いたいときだけ 呼びよせる
信濃路 いで湯の 秋桜の宿

こんなちいさな 襟ぼくろ
おぼえているのね いつまでも
抱かれても 抱かれても あゝやるせない
まくらのよこには 千曲川
瀬音が 泣いてる 秋桜の宿

背中あわせで ねむっても
いいのよ男と 女です
幸せが 幸せが あゝほしいから
あなたを泊めたい あと二日
秋風 せつない 秋桜の宿
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