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弱く、少しだけ弱く声を、
出そうとしたけど届かず
強く、貴方よりも強く、
好きだったあの夏の空が遠く

私とあなたではどちらが辛いんだろう
柔らかい記憶だきしめて
戻れないのに

あなたの声が強くなってゆく
うまく泣けない私をいっそ壊して。
この手が宙をきる、あなたがいた場所
大きな空を埋めてよかすれた想いを。

このまま、取り残されていい
明日が見えなくてもかまわない

私とあなたではどちらが痛いんだろう
消したい記憶さえ愛しい
届かないのに

私の声が聞こえないように
耳を塞いだあなたの指を忘れない
この手が宙をきる、あなたがいた場所
指先で探る白と黒の弛んだ糸

あなたの声をわすれないように
耳を塞いだ私の声は届かない

この手が宙をきる、あなたがいた場所
大きな空が埋まらないあなたが終わらない
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