それぞれのテーブル

店のドアが開き
入って来た人は
貴方だった
二人でこの店に良く来た頃が
よみがえる
そしらぬふりしてタバコをつけても
もう駄目なの
今は振り返り笑う勇気さえ
失くしたの

貴方の腕にいる若いあの子は
幸せそうね
貴方もやさしくほほえんでいる
楽しそうね
昔はすべてを分かちあった
私達
今はそれぞれの別のテーブルに
坐ってる

バツの悪そうな
貴方の笑顔も昔のままね
あいも変らず手品のように
魅力的よ
私はそれにはもう慣れてると
思ってたのに
同じテーブルの友達の声も
聞こえない

恋が終った時
人はそれぞれの
別のテーブルにいるのね
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