野球~キャッチボール~

約束もない日曜日
少し汚れたガラス窓から
少年達のキャッチボールを
ぼんやりみつめてる

強すぎれば つかめない
弱すぎれば 届かない
まるで 人生そのもの

父さん 私が男だったら
野球を教えてと言ったのに
女だから 女だから
いつも背中をながめてた

別れましょうと 言えるのか
裏切られても 連いてゆくのか
心の中のキャッチボールを
ぼんやりみつめてる

愛はいつも くり返し
泣き笑いの くり返し
それは 人生そのもの

父さん 私が子供の頃は
大人になりたいと思ってた
だけど今は だけど今は
遠いあの日にもどりたい

逃がしたなら 追いかける
失くしたなら あきらめる
まるで 人生そのもの

父さん 私が男だったら
女を 泣かせやしないのに
女だから 女だから
膝を抱きしめ 泣いている
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