声を聞かせて

五月雨が時折窓を叩くの
湿った匂いと一人の部屋
それでも「凛」としてられるのは
電話越しのあなたの声ね

夢を追い 夢に疲れて 今を見失っても
「私の為に頑張ってね」なんて可愛らしいでしょ

あなたの頼りない 力ない声も
今のあたしには支えなの
あなたが輝くその時までずっと
強がっていられる様 声を聞かせて

電話が途切れたその後には
雨足強める梅雨の声だけ
不意に零れるため息さえ
かき消すように眠りに落ちる

ホントはね 昔みたいにすべて受け止められた
素直な女でいたいけれど 今はダメなの

あなたの頼りない 力ない声も
今のあたしには支えなの
必ず輝くその時までずっと
強がっていれるから 必ず迎えに来てね

今夜も電話越し 震えそうな声を
溢れそうな寂しさ 押し殺して…

不意にあなたから「大丈夫?」なんて
優しい言葉かけるから
こらえ切れなくて 零れる雫を
気付かれないように「大丈夫」…

あなたの頼りない 力ない声も
今のあたしには支えなの
あなたが輝くその時までずっと
強がっていれるから 今を忘れないで…
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