高山の女(ひと)

浅葱色した 紬が似合う
どこか淋しい ひとだった
あなたの胸で 死ねたらいいと
泣いてすがった 細い指
おまえに逢いたい 高山の女

妻と呼ばれる 暮らしが欲しい
酔って甘えた 夜もある
長い黒髪 解いて燃えた
遠いあの夜の 恋花火
今でもひとりか 高山の女

暖簾くぐって 地酒に酔えば
何故か空似の ひとばかり
やさしい笑顔 小さな肩を
抱いてやりたい もう一度
おまえに逢いたい 高山の女
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