まいにち

ねえ 退屈ってすてきじゃない
悪いことなんて起こらない
あなたのとなりに
ためらいもなく
いつも私がいる

駅へ下るながらかな坂
光の束降りそそいで
私はバターみたいに溶けそうになる

待ち合わせの柱の下で
微笑んでいるあなたが見える
駆けだしたいのをやっと押さえて歩く

ねえ まいにちって不思議じゃない
何気ない顔で流れていく
あたりまえのことは
ほんとは奇跡ね
そばにあなたがいる

幸せって征服したり
獲得したりばかりじゃなくて
予定のない日の朝が青空なら

二人何処へも行ける
何処へも行かなくてもいい
あなたの横顔の向こうに
季節が動いていく

ねえ 退屈ってすてきじゃない
悪いことなんて起こらない
あなたのとなりに
ためらいもなく
いつも私がいる

あたりまえのことは
ほんとは奇跡ね
そばにあなたがいる
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