積木

小さな積木をつみあげるように
僕達二人は生きてきた
僕が何度もこわしてみても
つみあげてくれた君よ
若い夢は春にうかんだ
シャボン玉のようなもの

あああ 僕の胸をかきむしるのさ
たいくつな会話が
ナイフのような言葉のかけら
やさしい君を冷たく傷つけた

あじさい色の空の下でも
身を切るような風が吹く
きまり文句でなぐさめあって
あたたかさを求めていた

本当の事に目を向けるより
うなずくだけでよかったのに
つかれるだけの議論のすえに
積木の城はくずれた
とめたつもりの古い時計は
動きつづけていたのさ

あああ 僕の胸をかきむしるのさ
たいくつな会話が
ナイフのような言葉のかけら
やさしい君を冷たく傷つけた

君の乗りこむ最終列車
プラットホームにすべりこむ
言葉はいらない わかってるから
旅立ちのときだから

想い出のにじむその夜の街は
仮面をつけた人々の
子供じみた笑い声さえも
僕にふさわしいのかな
なにかあればすぐに手紙を
いつも待っているからさ

あああ 僕の胸をかきむしるのさ
たいくつな会話が
ナイフのような言葉のかけら
やさしい君を冷たく傷つけた

小さな積木をつみあげるように
僕達二人は生きてきた
僕が何度もこわしてみても
つみあげてくれた君よ
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