おんな傘

なんて…あんたの背中はさ
淋しい分だけ 温かい
女が広げた 情けの傘は
夢見る男にゃ 狭すぎる
行って行って しまうのね
路地に転がる おんな傘

なんて…あんたのその瞳(め)はさ
悲しみ抱いても 綺麗なの
世間に隠れた 小さな傘で
お酒と一緒に 雨やどり
酔って酔って しまいましょ
夜に濡れてく おんな傘

なんて…あんたの言葉はさ
不器用まじりで 優しいの
女が隠した こころの傘に
帰ってくる場所 空けておく
行って行って しまうのね
明日もしぐれか おんな傘
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