十月の雨

十月の雨足を見つめてる
気持ちが細い線になってく
心配してくれる 誰かがもうすぐ来るはず

行くあてなど どこにもないのに
一言も告げずに飛び出した
つたう雫がまた落ちた
早く つなぎとめて

ターミナルから離れてくバスの背を
いくつも いくつも 見送っている

いつも本当に 本当に辛いときは
あなたの笑顔も嫌になってしまう
この雨に流され
消えてなくなれ

降りやんだ雨 にわかに光がさし
光る道のむこう 傘をたたむあなたが見えた
待っていた

いつも本当に 本当に辛いときは
いつでも最後はあなたが立っていて
まぶしさに 手をかざす
もう雨上がり
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