猫とアレルギーきのこ帝国 | きのこ帝国 | 佐藤千亜妃 | 佐藤千亜妃 | | 話せなくていい 会えなくてもいい ただこの歌を聴いてほしいだけ あなたの顔や あなたの声が 夢に出る夜はどうすればいいの 12月の空気を吸い込んで くしゃみをひとつ 産まれたばかりの猫たちが 散り散りに去ってゆきます いろんなことがあったけど 思い出すのはあの日々ばかり 話せなくていい 会えなくてもいい ただこの瞬間こっちを見ていて ほんの少しの勇気があれば 後悔せずにすんだのでしょうか アレルギーでも あなたは優しく撫でた ああ、昔を懐かしんだり 嘆いたり ありあまる残りの人生を 真面目に考えたりして 大人になったような気でいる 時間が巻き戻せたならば なんてね、もう思い飽きてる 話せなくていい 忘れていいから ふとした瞬間アルバム開いて なんにも知らないあの頃のように 横顔にそっと見惚れていて あと7日間で世界が終わるなら なんて、 あんなどうしようもない例え話 他の誰にもしないでいて これからもずっと 触れなくていい 忘れていいから ただこの瞬間こっちを見ていて あなたの顔や あなたの声を 何度でも思い出して歌うわ 届かなくていい 忘れていいから でも あなたの目と手の温もりが なにもない空、滲んで消えてく アレルギーでも あなたは優しく撫でた |
怪獣の腕のなかきのこ帝国 | きのこ帝国 | 佐藤千亜妃 | 佐藤千亜妃 | | 本当はあなたの方が弱いってこと 気付いているんだ いつだって強がっている あなたを悲しみから守りたい どんなときも 怪獣の腕のなか 凍える心をあたためさせて もう、傷つけるための刃など あなたには必要ないんだよ 本当はあなたの方が夢見がち 神様お願い 叶えて、ただひとつ あなたを暗闇から連れ出したい どんな夜も 怪獣の腕のなか 笑っちゃうくらいに抱きしめるから 誰かを拒むための鎧など 重たいだけだから捨てましょう miss you miss you miss you ふたり need you need you need you 欠けたピース 怪獣の腕のなか 笑ったふりして泣いてるんでしょう 自分を隠すための嘘なんて あなたには必要ないんだよ、ほら 怪獣の腕のなか 怪獣の腕のなか |
夏の夜の街きのこ帝国 | きのこ帝国 | 佐藤千亜妃 | 佐藤千亜妃 | | 君に借りた 紙ジャケのCANのアルバムを 破いちゃったことが ずっとどうしても言えなかった 夏の夜の街の色 入り組んだ道 君が好きだったCD屋 今はもう無いらしい ザ・スミスのTシャツを 買ったらしい君は 得意げに笑って少し先を歩く ばらばらの歩幅で彷徨った夜は もう終わってしまった 今はもう懐かしい 懐かしいな 君と夏の夜の街 くたびれたスニーカー 街の片隅で 安っちいイヤホンを耳に夢をみている なんにだってなれる気がしていたよ 誰かに笑われても怒られてもかまわなかった 夜に染みついたあの街の明かりを 何年経ってもきっと思い出すだろう 君と夏の夜の街 君と夏の夜の街 |
35℃きのこ帝国 | きのこ帝国 | 佐藤千亜妃 | 佐藤千亜妃 | | 35℃ 冷たい手を 握りしめ 駆け出した 夏の影 振り返ることもなく 蜃気楼 背に 憶えたての歌 繰り返し くちずさみ なにも考えず 日々は ただ過ぎてゆく かざした左手 残ったしびれだけが あの日の記憶を 思い起こさせる 35℃ 冷たい手を 握りしめ 確かめた 夏の影 振り返ることもなく 蜃気楼 背に 長い信号待ち 向こう側に手を振るよ 空がキラキラと まぶしくて目を閉じた 小さな鳥たちが 飛び立つ音を聴いた この夢のなかに ずっとはいられない 35℃ 冷たい手を 握りしめ 確かめた どうしても 伝えたいこと あるのにな うまく言えないや きみはいつかきっと幸せになるんだろう 息もできないほど きみのことを好きだった 長い信号待ち 向こう側に手を振るよ 空がキラキラと まぶしくて目を閉じた 涙 涙 |
スカルプチャーきのこ帝国 | きのこ帝国 | 佐藤千亜妃 | 佐藤千亜妃 | | また同じ香りに騙され振り向く 何度も 甘い言葉だけ信じていたかった その奥で揺れる蕾も知らずに 裏切りの数だけ そっとキスして また同じ香りに騙され振り向く 馬鹿みたいでしょう 生き急ぐ街の人の群れに 混ざり合う 少しの秘密とか傷さえ愛しくて 黒ずんだ指輪 捨てる時がきても 思い出の数だけ きっと 理由を求めてしまうのでしょう また同じ香りに騙され振り向く 馬鹿みたいでしょう 駅のホーム きみに似た後ろ姿を 嗚呼、目で追いかけてしまう いつまでたっても また同じ香りに騙され振り向く 馬鹿みたいでしょう 抱きしめた夜の蒼い風に 混ざり、合う |
ドライブきのこ帝国 | きのこ帝国 | 佐藤千亜妃 | 佐藤千亜妃 | | 浮かぶ、 消える、 揺れる、 笑う、 きみの寝顔 冬の真夜中 明日までこのままで 目を閉じて、そのまま 触れる、 止まる、 とばす、 さらう、 なにもいらないの 冬の裏切り 今夜だけそばにいて 目を閉じて、抱きしめて 明日までこのままで 目を開けて、最後だけ 浮かぶ、 消える、 冬の真夜中 |
桜が咲く前にきのこ帝国 | きのこ帝国 | 佐藤千亜妃 | 佐藤千亜妃 | きのこ帝国 | 真夜中の校庭に忍び込んでさ 星空をただ見上げてた 飲めやしないお酒片手に どうしても叶えたい夢があってさ ここじゃたぶん叶わない気がするんだ お遊びで積み重ねた ハッピーアイスクリーム 100を超えたぜ どんなにきれいな思い出も 胸を苦しくさせるだけなんだ 桜が咲く前に ここを出てゆくことにしたよ 10年後の君は どこで誰と笑っているのだろうか 明日また会えるかな 心躍らせ 祈ってた青春も過去になるんだね いくつもの可能性は 輝いてるが この体はひとつだけ 選んだ愛を疑わない良識者も 目が眩んでいつしか未来を望んだ ふわりふわりと舞う 粉雪が頬を濡らした 守れない約束なんてしないよ 桜が咲く前に ここを出てゆくことにしたよ どこにいても 君がくれた言葉を強く抱きしめて また歩き出そう |
ハッカきのこ帝国 | きのこ帝国 | 佐藤千亜妃 | 佐藤千亜妃 | | 白い靴が汚れて、少しだけ泣いた あの人にあげたかったものを いとも簡単になくした もういらないと思っていたのにな 気付きたくなんてなかったのにな ハッカのせいにしたつもりだけど きみはわかっていたのでしょう 絡んだ髪の毛をほどいて ごめんね、って目を伏せた 異国のMUSICが流れる部屋 晴れた午後を無視して きみと宝物をさがした もうあきらめていたはずなのにな 意外と呆気なく し あ わ せ ハッカのせいにしたつもりだけど きみはわかっていたのでしょう 絡んだ髪の毛をほどいて ありがとう、って口づけた ハッカのせいにしたつもりだけど きみはわかっていたのでしょう 絡んだ髪の毛をほどいて バイバイ、って部屋を出た |
ありふれた言葉きのこ帝国 | きのこ帝国 | 佐藤千亜妃 | 佐藤千亜妃 | | ありふれた言葉でいい その一言で生きてゆける 悲しみの道の果てに 進んで、進んでゆけ 橙色した実がなるよ 誰にも教えない秘密基地 もう帰れなくなるかもな それでも行かなくちゃ ありふれた言葉でいい その一言で歩いてゆける たとえはなれてしまっても 同じ空を見上げてる 夢 追えば追うほど遠のいた 気がつけばピリオドの向こう側 出会いと別れの風が吹き 子供じゃいられない ありふれた嘘でもいい その優しさに涙が出そう すべては手に入れられないけど 進んで、進んでゆこう 1234 右へ 2234 左へ 3234 いつだって迷ってばかり 1234 前へ 2234 後ろへ 3234 泣いたって止まりたくないんだ ありふれた言葉だけど その悲しみに寄り添いたい ぼくたちは変わらないよ 同じ空を見上げてる ありふれた言葉でいい その一言で生きてゆける ありふれた道でもいい いざ 進んで、進んでゆこう |
YOUTHFUL ANGERきのこ帝国 | きのこ帝国 | 佐藤千亜妃 | 佐藤千亜妃 | | 頭 体 心から もいだ 羽の廃棄のススメ わからないからさ このままで 褒められなくたっていいや 飼いならされるよりはマシ あなたとは違う 頭 体 心まで 今日は何に縛られてるの わからないならば そのままで 気付かずにいればいいよ 飛べなくなってからじゃもう 手遅れだけど わからなくても そのままで 生きてゆくことは可能 でも自分の羽の色さえも あなたは知らない |
名前を呼んできのこ帝国 | きのこ帝国 | 佐藤千亜妃 | 佐藤千亜妃 | | 笑顔が作れなくても あなたは愛して よく笑うあの子ばかり見ないで ここにいて 目があうその瞬間に 心をあげるよ なんにもいらないから 今は そばにきて わがままを許して いつもみつめててよ そうじゃなきゃ どこにいても意味がないの 履き古したスニーカーも 吸いなれないタバコの煙も I love all of you. あなたの影響なら I love all of you. I love all with you. あなたのその唇が 誰かを呼ぶとき 実はねほんの少しだけ 悲しいんだ よく似合うTシャツの裾 つかめないよ はぐれないようにちゃんと 名前を呼んでよ 履き古したスニーカーも 吸いなれないタバコの煙も I love all of you. あなたの影響なら I love all of you. I love all with you. |
ひとひらきのこ帝国 | きのこ帝国 | 佐藤千亜妃 | 佐藤千亜妃 | | 夢のような日々は終わって エンドロールの続きを生きなきゃ たとえ記憶から溢れ落ちても この心はあなたに生かされている 痛みすら慈しめたなら 木漏れ日が揺れる場所へ ひとひら、ひとひら、 燃やす花になる 光って、光って、 灯火のようになる 昨日あなたの夢を見たよ 日向のプールサイド 子供と手を繋いで 願いと現実は交わらないけれど なんてことないのさ それでいいのさ 痛みすら慈しめたなら 木漏れ日が揺れる場所へ ひとひら、ひとひら、 燃やす花になる 光って、光って、 灯火のようになる ひとひら、ひとひら、 燃やす花になる 光って、光って、 灯火のようになる ひとひら、ひとひら、 燃やす花になる 光って、光って、 灯火のようになる |