浮雲香西かおり | 香西かおり | 悠木圭子 | 鈴木淳 | | 湯ぶねにからだを 沈めても 心は寒く 身は細る 泣いたって 泣いたって 二度と逢えない 泣いたって ひとりぼっちの 旅の空 私は浮雲 流れ雲 あなたの寝息を 聞きながら しあわせ涙 かみしめる 尽くしても 尽くしても 尽くし足りない 尽くしても そんなあなたに 嫌われた 私は浮雲 流れ雲 木枯らし吹く夜は 哭くように 胸がきりきり 痛みます 恋しくて 恋しくて くずれそうです 恋しくて ぬくもり探す 胸もない 私は浮雲 流れ雲 |
別れ雨香西かおり | 香西かおり | 悠木圭子 | 鈴木淳 | 前田俊明 | 男のあなたが 涙をみせて 女の私が 涙をのんだ 別れの言葉が 嵐のように 身体の中まで かけめぐります すがりつきたい あなたの背中 夜の巷に 消えて行く 泣いてもいいから あなたの側で 日蔭の花でも よかった私 想い出たどれば しあわせ芝居 一つの傘に 寄り添いながら はかない夢に 酔いしれていた 女みれんの しのび雨 涙ににじんだ 灯りも消えて 冷たい時雨が 心にしみる 逢ってはいけない この恋ならば どうしてあの夜 私を抱いた うらむことさえ 出来ない私 濡れて哀しい 別れ雨 |
望郷十年香西かおり | 香西かおり | 里村龍一 | 聖川湧 | 馬場良 | 遠い夕陽に 哭く木枯らしが 胸であなたの 呼ぶ声になる 離れて十年 忘れはしない 想いで千里を 心が帰る あなたと言う名の 恋しい故郷(ふるさと)へ 雪のホームで かじかむ指に 息を吹きかけ 温(ぬく)めてくれた 恋しさ十年 遥かな月日 真綿が降るよに 逢いたさ積る 詫びても戻れぬ いのちの人だけど 夜行列車の 灯りの帯が 北へ流れる 蛍に見える 逢いたさ十年 冬空夜空 土産の一枚 いつの日織れる あなたと涙の 添い寝の夢むしろ |
春の雪香西かおり | 香西かおり | 里村龍一 | 聖川湧 | 前田俊明 | 背負う宿命の ひと枝を 折れば世間の 棘が刺す 許されぬ ふたりゆえ いのちを賭けて 結び合う 恋は風花 恋は風花 春の雪 肌にひとひら 紅い花 それはあなたの 愛の跡 咲かせない 花ならば 私と死んで くれますか 夢の名残か 夢の名残か 春の雪 月の明りで 化粧して 酔ってひと夜の 旅をゆく 夢ならば 醒めないで ひとつに溶けて 闇に舞う いのち哀しい いのち哀しい 春の雪 |
恋草紙香西かおり | 香西かおり | 荒木とよひさ | 幸耕平 | 今泉敏郎 | 帰そうか 帰すまい 今夜だけは 帰すまい 帯よりも 長い夢 あなたを結んで 泣きだそか 泣かぬまい 紅をふいたら 泣かぬまい 手鏡の 白い息 恥かしがるけど あ…夜も白みまする 早よう お抱きあそばせ 浮舟に なりましょか それとも お軽に なりましょか 降らそうか 降らすまい 遣らずの雨は 降らすまい 番傘を 破り捨て あなたを引きとめ 酔わせよか 酔わせまい 膝を枕に 酔わせまい 悪戯な その指を 叱ってみるけど あ…夜も白みまする 早よう 咲かせあそばせ 菜の花に なりましょか それとも 椿に なりましょか あ…夜も白みまする 早よう お抱きあそばせ 浮舟に なりましょか それとも お軽に なりましょか |
恋の泣きがら香西かおり | 香西かおり | 友利歩未 | 幸耕平 | 矢野立美 | 凍える指の先に ああ痛みが走る 遠い夢の夢の破片 疼いてる 思い出の棲む部屋には あの頃の幻 夜毎あなたに咲いたこの花を 覚えてますか 夜毎あなたの色に染められた 私は恋のなきがらよ 震える胸の扉 鍵もかけずにいるわ 風が泣いて泣いているから 眠れない 今でもそこにあなたがいるような気がする 息をひそめて香るこの恋を 見つめてほしい 息をひそめたままで散るのなら このまま消えてしまいたい 夜毎あなたに咲いたこの花を 覚えてますか 夜毎あなたの色に染められた 私は恋のなきがらよ |
浮寝草香西かおり | 香西かおり | 石本美由起 | 船村徹 | 蔦将包 | 好きになるのは 悲しいことと 知った 女の 泣きぼくろ 厭きも あかれも しないのに なぜに なぜに なぜに 二人は 生き別れ 雲に 聞いても 知らんと言うた 風に 聞いても わからない 生きる 此の世の 幸せは どこの どこの どこの 岸辺に あるのやら 愚痴は 言うまい 死ぬ時きゃ ひとり 誰も ついては 来てくれぬ 重ね 合わせた いのちさえ 結ぶ 結ぶ 結ぶ すべない 浮寝草 |
鴎の願い香西かおり | 香西かおり | 石本美由起 | 船村徹 | 蔦将包 | 愛する人に 愛の灯を 捧げて 生きて 行きたいの もしも 私の もしも 命が 絶えた時には お願いしたい 鴎の声で 夜が明ける 港の丘に 埋めて欲しい 二人で交す ささやきも いつかは 遠い 風になる もしも 私の もしも 命が 絶えた時には 約束どおり 涙は どうか 見せないで あの日の歌を 唄って欲しい 幸せなんて ひと時の 思い出 染める 虹の彩 もしも 私の もしも 命が 絶えた時には 鴎になって あなたの胸に 帰りたい 小窓を開けて 迎えて欲しい |
楽しい人が好き香西かおり | 香西かおり | 中山大三郎 | 中山大三郎 | 竜崎孝路 | 星それぞれに語りかけるでしょう 星それぞれの個性もあるわ 祈りを捧げる願い星叶い星 涙に別れのキラリ星夢見星 恋する星ときめき星 いろいろあるわ あなたと私おたがいに好き 人それぞれに色があるでしょう 人それぞれに好みもあるわ たとえば私は季節なら秋が好き あなたは輝く海が好き夏が好き おしゃべり好き夜更かし好き お酒が好きよ あなたと私おたがいに好き たとえば私は季節なら秋が好き あなたは輝く海が好き夏が好き おしゃべり好き夜更かし好き お酒が好きよ あなたと私おたがいに好き |
片寄せ波香西かおり | 香西かおり | 中山大三郎 | 中山大三郎 | 竜崎孝路 | 波は寄せても 返しはしない そんな悲しい 海がある ここは三陸 波板浜よ まるで私の 思いのように 寄せるだけです 寄せるだけです あなたへと 靴をぬぎすて はだしになって そっと渚を 歩くのよ こんなやさしい さざ波なのに だれが名付けた 片寄せ波よ なんで女に なんで女に 生まれたの いいの人生 どうでもいいと すねていたのよ 今日までは ここは三陸 なさけの海よ あすの希望を 未来の夢を 胸に広げて 胸に広げて 生きるのよ |
あなたへ香西かおり | 香西かおり | 香西かおり | 村下孝蔵 | 若草恵 | 出会う事も恋におちる事も 思いもせずに過ごしてきたのに 偶然も運命という言葉も 今はすべてがいとおしくなるの あなたが大好きな風たちの声 町映す川のせせらぎも 生き急ぐ私をだまって抱きしめる あなたのぬくもりに似ている 胸の中にしまい込んで閉ざしてた 本当の私を思い出したの 悲しみも眠れずにいた夜も 熱い涙に変えられる気がする あなたが大好きな木々のささやき 目に映る瞬間(とき)の行方さえ 背伸びする私を笑顔で抱きしめる あなたの優しさに似ている 幾度か見上げた空に一人 音も無く流れる星を見送る いたずらに移り変わる風景と 陽彩がうれしいけれどせつない あなたが大好きな鳥たちの歌 日溜りに光る魚たち ほどけてく私の心ごと抱きしめる あなたのその腕に似ている |
恋心香西かおり | 香西かおり | 香西かおり | 村下孝蔵 | 若草恵 | あの日の私を探しに 二人暮らした街へと 何度も訪ねて見つけた 今も残る愛に気づく 夕映えの向こうに 手を振るあなたがいたの 突然のさよならが今も まだ信じられなくて 凍りついたまま恋心 せめて理由聞かせてよ おきざりにされたまま 忘れられない過去に出来ない もう会えないと知っても 明日を信じていたくて 静かにさよなら告げる 唇にふれた指が寒い あなたの事ならば なんでも知ってたはずの 私だけさよならが今も まだ信じられなくて 迷子になってる恋心 だから理由を聞かせてよ おきざりにしないで 忘れられない過去に出来ない だってさよならが今も まだ信じられなくて ぬくもり探してる恋心 だから理由を聞かせてよ おきざりにされたまま 忘れられない過去に出来ない |
氷雪の海香西かおり | 香西かおり | たかたかし | 弦哲也 | 前田俊明 | 雪しんしんと 海に落ち 夢ははらはらと 散りゆく いま悲しみが あふれだす あー 冬の朝 港にただひとり 別れがくるのは わかっていたけど あまりにも突然の あなたの旅支度 行かないで 行かないで あなたのほかには 誰も愛せない 波くりかえす 想い出を 胸さみしさに 凍える もう あなたには とどかない あー 目の中を かもめが啼いて飛ぶ わたしのすべてを 涙といっしょに この海に流したら 生まれかわれますか あかあかと 燃えている 命のともしび ひとり抱きしめて… 行かないで 行かないで あなたのほかには 誰も愛せない |
青空香西かおり | 香西かおり | 荒木とよひさ | 幸耕平 | 今泉敏郎 | それはある日 あなたの横顔に 誰かの影が忍びより 静かな暮しが 音をたてて 砂山のように 崩れ始めた ふたりはいつか 小さな言葉も 淋しくとぎれて 男と女の作り笑い 別れが迎えに来てたのに 悲しみを 窓のすき間から そっと流しても 青空はもう わたしだけの 倖せじゃない 子供の頃から 涙と仲よし また泣くの また泣くの 独りになって そして愛が 終った雨の日に あなたは合鍵を差し出して 誰かのところへ 逃げるように すべてを捨てて ドアーの向こうへ 涙をこらえ 心の準備は したのにそれでも 鏡の中にうつる姿 あなたの背中を追いかける 想い出を 胸に閉じこめて たとえ暮しても 青空はもう この窓には 帰ってこない 子供の頃から 涙と仲よし また泣くの また泣くの 独りになって 青空はもう わたしだけ 倖せじゃない 子供の頃から 涙と仲よし また泣くの また泣くの 独りになって |