ヤードセールの元老THE PINBALLS | THE PINBALLS | THE PINBALLS | THE PINBALLS | | “元老”はクリーピーな 深紫のズートスーツ アライグマと洗ったブーツ やぐるまぎくのブローチ オークショニアのよう 儀礼的なスタイルで 待ちに待った人々に 売りに出してる “元老”のヤードセール ワードローブや蓄音機や 真鍮(ブラス)フックや ピンボールが 目が眩むように並ぶ “元老”のヤードセール ホラー映画のピンナップや スケート靴やハイヒールの 競売(ロッド)ナンバーを叫ぶ “ヤードセールの元老” ミシン台をぶった切った カウンターに座り チョークボードの値段を眺めている “元老”のヤードセール ワードローブや蓄音機や シルクハットや ピンボールが 踊り出しそうに並ぶ 起爆装置のように回り出すレコードや パルプ雑誌の7インチのコレクションが並ぶ “元老”のヤードセール 彼が葉巻をくゆらせたら 売りに出す気のない 最後のがらくたを見せてくれる この世界はまだ 知らない出来事や 謎が溢れている 惑星 惑星 優しい人達が住む と彼は言う 「How much is this?」 『55』 「can it be lower?」 『54』 「a little bit more!」 『50』 「done!」 『You got a deal』 |
ママに捧ぐTHE PINBALLS | THE PINBALLS | THE PINBALLS | THE PINBALLS | | ピンカートン探偵社のごろつきが 暴れまわる モリーマグワイア(ズ)の宿で起きた乱闘騒ぎ そこら中吐かれた唾で転んだ時 男は 落ちていた指輪にさけんだ こいつはオレのママにぴったりだ!! こいつはオレのママにぴったりだ!! こいつはオレのママにぴったりだ!! こいつはオレのママにぴったりだ!! 反体制的フルコース キッチンでシェフは スープを待ってる 麻薬中毒者のガルドマンジェは時間をかけ過ぎる 味をみるつもりで 飲んだ 手が止まらず 最後まで流し込んで言った こいつはオレのママにぴったりだ!! こいつはオレのママにぴったりだ!! こいつはオレのママにぴったりだ!! 家に持って帰りたいよ! そしてオレのママに持っていきたいよ!! 底のない湖のようなきれいな目で 誕生日ケーキのいちごを2つに切る 半分は食べたあとで 少女はあと半分を 大事に残しておいた これはママのためのものなのよ これはママのためのものよ これはママにあげるのよ |
20世紀のメロディTHE PINBALLS | THE PINBALLS | THE PINBALLS | THE PINBALLS | | 港へ向かう終列車が もう終わってしまっても 僕にはわかってた 美しい歌を歌う すべての鳥が南へ 消えたんじゃない事 いつも胸に流れてる 歌が聴こえてる 遠くへ向かうには 震えながら歩こうぜ 21世紀は20世紀の悲しみを奪い去って 21世紀は20世紀の暗闇を照らしだして 愛してたけど 雨に打たれて 消えてく 20世紀のメロディ ぼろぼろのトラックに乗っても笑っていた それほどに何もあげられる物がなくて 思い出す真昼の陽射しが 窓辺に揺れるのを 神様と並ぶには 小さすぎる身体で 風に吹かれよう 震えながら歩こうぜ 21世紀は20世紀の悲しみを奪い去って 21世紀は20世紀の暗闇を照らしだして 愛してたけど 変わってく僕には 聴こえない 20世紀のメロディ 遠い空の下に 長い夜の中に まだ残っているなら かすかに鼓動を刻むなら 教えてくれ 胸の中に 甘い時よ ずっと消えないものがあると 21世紀は20世紀の悲しみを奪い去って 21世紀は20世紀の暗闇を照らしだして 愛してたけど 僕は忘れて 消えてく20世紀のメロディ さよなら20世紀のメロディ 聴こえる20世紀のメロディ 愛してる20世紀のメロディ |
法王のワルツTHE PINBALLS | THE PINBALLS | THE PINBALLS | THE PINBALLS | | 甘い果実のような 君の声が 静まり返る 石畳 たぶらかすたび法王さえも 笛を吹いて踊るだろう イエス様も聖杯もぜんぶ 売り飛ばすと泣いて だから 羊飼いは 羊を捨て 靴磨きは 街の中から消える 最も原始的な安らぎ それでいて痛み 命を与えもするなら 奪いもするような どんな絵も どんな詩も 君を語れないだろう そうやって繰り返す ひとりぼっちのメロディ 羊飼いは 羊を捨て 靴磨きは 街の中から消える あきらめる事がないように 優しい人に出会うように 少しずつ 離れていくように そして羊飼いは 羊を追って 靴磨きは キスをしながら磨く 羊飼いは 羊を抱いて きっと法王たちは 百万回も祈る |
スノウミュートTHE PINBALLS | THE PINBALLS | THE PINBALLS | THE PINBALLS | | 下手なままで良かった 血を吸われながら 陽に灼かれながら 変わらないでいられたら 思い出すエイトビート 足りないものばかり 汚れたものばかり そこに総てあったのに 終わりも始まりもないメロディ 流れ星がいま 流れる 夜が終わる 雪のない街に住む人が はじめて雪を見るような 海のない街に住む人が はじめて海を見るような 胸騒ぎが 君に会えて良かった 悲しい事ばかり 苦しい事ばかり 起こった気もするけど 思い出してみるよ はじめて歌った日 はじめて踊った日 そのぎこちない仕草を 終わりも 始まりもないメロディ 眠り姫の歌 流れる 夜が終わる 雪のない街に住む人が はじめて雪を見るような 海のない街に住む人が はじめて海を見るような あの胸騒ぎは 雪の中で踊るような 海のない街を はじめて出ていく日のような 恋だったのに 雪のない街に住む人が 海のない街に住む人が 風のない街に住む人が 風の中で踊るような |
劇場支配人のテーマTHE PINBALLS | THE PINBALLS | THE PINBALLS | THE PINBALLS | | 薄暗いテントの中で 劇場支配人はずっと 頭を悩ませてる 「首をくくらなきゃいけないぞ」 近頃じゃお客を呼べるような まともなピアノ弾きなんていないし ひとつきりのジョーク繰り返すコメディアン 胸を凍らすばかり 金を借りてるままの 恐ろしいブリトー兄弟が きっとやってくるぞ 逃げ場はないぞ 足の長い髑髏は 4頭立ての黒い馬車の様に タップシューズを鳴らす 出来るなら 神よお恵みを それも金貨の恵みを 身長7フィート半の火喰い男は怠け者で トロンボーンでお湯を沸かして 痩せたライオンと遊ぶ アクロバットの後遺症で もう歩けないと言う老婆が 金色の時計の針まで 奪い取っていくだろう 金を借りてるままの 恐ろしいブリトー兄弟が きっとやってくるぞ 逃げ場はないぞ 足の長い髑髏は ヴォードビリアンぶった 派手な衣装で スーツケースを回す 『楽になりたくなったらいこうぜ あんたの気がすんだら』 さあショウを始めよう もう後がないやつらのため さあショウを始めよう もう後がないやつらのため さあショウを始めよう さあショウを始めよう アアイエエエエ!! そして今日も 開演のベルが鳴り 幕はあがる そうさショウが始まる 命乞いの歌も踊りも もうなんでもやるつもりさ 出来るなら神よお恵みを それも金貨の恵みを! |
沈んだ塔THE PINBALLS | THE PINBALLS | THE PINBALLS | THE PINBALLS | | 迷い込んで 目が覚める 夢の中のゆめのゆめ 長い間 二足歩行の幻を見ていた ここは眠りの町 名前はないけど 新しいぼくのすみかは 沈んだ灰色の 塔の上の 歪んだ 赤や 黄色の 雲の真下 蒸気機関は走る 悲しみの国の大使はここにやって来れない 近づくためには 離れていくことを おそれてはいけない 図面をかく鳥 虹のように広がる 真実の背骨 沈んだ灰色の 塔の上を 歪んだ 赤や 黄色の 雲がゆく どうかこの夢が 終わらないように どうかこの夢を 忘れないように 沈んだ灰色の 塔の上を 歪んだ 赤や 黄色の 雲がゆく 塔の夢に眠る 塔の夢に沈む 塔の夢に眠る 塔の夢に沈む 歪んだ 赤や 黄色の 雲がゆく |