宇宙船六畳間号LAMP IN TERREN | LAMP IN TERREN | Dai Matsumoto | Dai Matsumoto | | そちらはいかがお過ごしですか 眠れない夜もあるでしょうか こちらは本日も同じベッドの上から交信中 小さく光る窓を覗いて 繋いだデジタルで宇宙遊泳 君が溢した欠片ひとつ だけどそれで全てだった 僕らは このまま まるで宇宙に放り出されたように 遠くの星を眺めて あれは君かなって笑う 見えない場所も見つめて笑う そちらはいかがお過ごしですか 苦しそうな声が聞こえました 理由など知らずとも痛む 知る限りの痛みと重ねる 希望的観測と水星逆行 六畳一間のスペースシップ 世界から見れば 本当に小さな 小さな僕の全てだった だからね 敢えて言おう たとえ君にとっての一部でも 気持ちと想像で君の形に触れるんだぜ 知らない事に怯えていられない 足りない言葉に悲しまないで 渡される僕を仲間に入れて 沈黙さえも受け取れる そう僕と君とで全てなんだ 僕らは このまま まるで宇宙に放り出されたように 遠くの星を眺めて あれは君かなって笑う 見えない場所も見つめて だからね 敢えて言おう たとえ君にとっての一部でも 気持ちと想像で君の形に触れるんだぜ 知らない事に怯えていられない 遠く離れていても 僕ら確かに繋がっている 宇宙の片隅でルララ 大きく手を振っている 僕ら確かに繋がっている |
EnchanteLAMP IN TERREN | LAMP IN TERREN | Dai Matsumoto | Dai Matsumoto | | 君は風と同じ その心がどこへ向かうのか 僕の帽子を吹き飛ばす様に 追いつけやしない速さでめぐる 正しさは要らない 時に嵐の中で迷うけど そのまま遠くへ飛んでゆけ 止められやしないのなら それすら 抱き締めるよ 繋いだ手と手を 一度 離してしまえば その瞬間に 強く荒ぶ君の世界と まるで操縦不能の心 まばたきひとつから 次の自分は どんな景色を見ようか 君もまだ知らない未来の中へ 何度だって初めましてをするよ 僕も君と同じ この心がどこへ向かうのか 散らかった部屋 開けっ放しの窓 カーテンが揺れる度に眩しかった世界 自分らしさなんて 大事にしたって 何を選ぶも自分だ 風に吹き飛ばされてゆけばいい どこに居たって 僕らでしかないから 迷いたくなくて立ち止まる ひとりが怖くてしがみ付く まるで僕らを試すように 変わる世界に置き去りにされる前に 今 空に飛び込んでゆく僕ら 繋いだ手と手を 一度 離してしまった その瞬間から またお互いに手を伸ばすみたいに 世界にときめいていたいよ 正しくなくたっていい 心のままの君と空に落ちたい 僕らまだ知らない未来の中で 何度だって初めましてをするよ 重なり合ってゆくよ |
ワーカホリックLAMP IN TERREN | LAMP IN TERREN | Dai Matsumoto | Dai Matsumoto | | 私を乗せて走り続ける 車輪付きの箱が 向かうべき場所へと運んでゆく 望んではいなくても 夢と現実がずれっ放しの期限付きの生活 嫌でも慣れたよ 今はもう 次第に心の中も割れていく 機械の様な顔で通り過ぎるだけ その箱の舵を切り続けるのも 私だってわかっているよ つまらない今日の先にもきっと 思い描いてた日々が待っているから そう信じていなきゃ壊れるでしょ ただでさえ憂鬱な夜明け たまには変わってみろってんだ 高らかに音を響かせてる宿敵 目覚し時計 昨日どこで力尽きたとしても 律儀に機能する 夢も現実も魘されっ放しの時限付きのハートで 微笑む 受け取る 疲れる 望みのレールはいつ使命になったの 健やかな朝はいつ苦痛になったの ポケットには小銭が突っ込まれたまま リビングのソファで眠るんだ つまらない今日の先にもきっと 思い描いてた日々が待っているから そう信じていなきゃ壊れるでしょ 疲れ切って迎える夜明け ベッドは散らかったまま 保とうとすればするほど 自分である意味だって霞んでいく 大人にならなきゃ もう支度しなくちゃ 身嗜みは崩さず 急いでいかなきゃ でもたまにそんな時に限って 都合の良い幸福が降ってくんのよ もうちょっとだけ耐えてみようって 思わせやがる つまらない今日の先にもきっと 思い描いてた日々が待っているから 期待こそしないけど信じるよ いつまでも憂鬱な夜明け 明日もずっとその先も 愚痴だけは達者なもの |
EYELAMP IN TERREN | LAMP IN TERREN | Dai Matsumoto | Dai Matsumoto | | 小さな身体を目一杯に使って 転ぶのも厭わず世界に触れていた頃 いちいち綺麗で 夢中で追いかけて その視界に僕は居なかったと思う なぁ 思い出が美しいのは 汚れるのも振り切って走っていたから 都会のショーウィンドウ つい目を奪われる 煌めきに重なる そこに僕が居る 生きれば生きるほどに汚れていく 僕らは鏡ばかり気にしているから 汚れた自分が嫌いだった 慌てて洗った 自分さえも殺した その姿で何が愛せるだろうか 肩がぶつかれば 簡単に壊れる 小さな心で世界を睨んでいる ただ 自分である事も 忘れてしまえたなら 見つめるべきはきっと僕じゃなくていい 初めから他の誰でもない筈だから 例えば 間違いだらけでもいい この眼に映った光を追いかけて ただ 自分である事も 忘れてしまえたなら 今 裸の心で 自分さえも越えていくよ 全てぎゅっと抱き締めるよ 生きれば生きるほどに汚れていく 僕らは鏡ばかり気にしているから 汚れた世界が自分が全てが嫌いだった 汚し合ってきた それさえ過去になるから もう一度 心から愛したいと思う 僕も 愛し愛されよう ただ目の前の全てと 手を繋いで ずっと汚し合おう 全てぎゅっと抱き締めるよ |
風と船LAMP IN TERREN | LAMP IN TERREN | Dai Matsumoto | Dai Matsumoto | | 空に飛んでった 風船はいつか 萎んで降りてきてしまった その様を誰も知らない 知られたくなかったのかな 風に煽られて 鳥に啄まれて そんな理由があるかもしれない 橋の上でぼんやりしてた 僕は ふと手を伸ばした 緩やかなスピードで 空の階段を降る 頬を伝う雫の様に 涙の様に ねぇ もう隠そうとしないでよ ひとりで飛ぶのも 萎むのも いつだって僕は抱き締めたい そうしてまた膨らむ船 次は一緒に 空に浮かべよう 瞳の中には青く揺らぐ情景 誰かと笑い合うためにもきっと 誰にも見せられない物 ひとりの空で堪えた もうだめだ 諦めよう 誰も見てませんように なるたけ遠く 傷付かぬように 緩やかに降る 許せやしなかったよ 期待を越えたい自分がチラついて 僕はまたひとりのまま 大空に漂う船 いっそ破裂してしまうのもいい 昇る事も 降る事も 向き合う事もなく 宛もなく ただ 緩やかなスピードで空の階段を降る 頬を伝う雫 それでも 僕はまたこの胸を膨らませて もう一度 この空に浮かべる 何度も浮かべるよ もう隠そうとしないでよ 弱音ぐらい話せよ 同じ僕でしょ そうして最後はこの手で 優しく掬ってあげられますように もう隠そうとしないでよ 自分の弱さに突き立ててた ナイフを 僕は抱き締めたい ほら 何度も膨らむ船 高い空の向こうを目指して |
チョコレートLAMP IN TERREN | LAMP IN TERREN | Dai Matsumoto | Dai Matsumoto | | 上手に嘘ついたら ご褒美ひとつ 夢心地のまま ふたりでいよう 今 君が笑った その顔の奥 少しの翳りが気になってる 素直じゃない君を撫でてあげる そこに居る事がもう言葉なんでしょう 君を信じている時は容易く そんな事言い聞かして 頬張るご褒美 溶けるように甘い日々を泳ぎたい 知りたいばかりで踏み込んでいったら 見落とした足下 ひしゃげた花 それが怖くて たまに触れられない 君との間が広がっていく 泣けるほど苦い日々も繋ぎたい 君とふたり ひとつじゃない どんな愛も時にほつれる 甘いチョコレートで迎えにいかなくちゃ 沈むように愛しい日々を泳ぎたい 上手に嘘ついたら ご褒美ひとつ 見抜けたら もうひとつあげる ふたりで分け合う用 |
ベランダLAMP IN TERREN | LAMP IN TERREN | Dai Matsumoto | Dai Matsumoto | | 降り頻る雨 切り裂くみたいに 国道を流れる車 迷いのない その鋭い光 ベランダで眺めていた 部屋の中でも外でもない場所 半端な僕にはよく似合う 心で靴を履く言葉 喉元で立ち止まっている 君を見つめるのが怖くて あるいは見つめられるのが怖くて 傷付け合うばかりでも その傷さえ飲み干してみせるのに ただ手を繋いで笑っていられたら 車は雨の気持ちなんて知らない 目的地まで走っていく 何気なく口を衝いて 出た言葉で どれほどに傷付けただろう いつかは終わっていく寂しさも 君の笑う顔ですぐにほどけた その度 少しだけ痺れる 膨らんでいく愛しさで浮かばれたら この雨を見下ろす星になれたら 君を見つめるのが怖くて あるいは見つめられるのが怖くて 傷付け合うばかりでも その傷さえ飲み干してみせるのに ただ手を繋いで 言葉もなく笑って ごめんね 傍に来て 傍に居て この雨を見下ろす星になれたら |
いつものことLAMP IN TERREN | LAMP IN TERREN | Dai Matsumoto | Dai Matsumoto | | ギターを弾くと今日はなんだか虚しくなってくるよ 意味のない日常がキラキラしてなんだか参るよ 煙草吹かすだけ 僕の灰色の日常が 赤い光は吸い込んだら煙に変わってダンスした その少し青い踊り子を窓の外へ見送る 残り時間 あとどれくらいか解ったとしたら いや それもそれで変わりないかな 認めてほしいだけさ 愛してほしいだけさ そんなの言葉にしたってどうしようもないのに 愛されたくて今日も生きながらえてしまった だからね 美しいって心から思って歌うの 何故 自分で命を捨てちゃいけないって皆言うんだろう 黙っていても奪われるだけなのにって僕は思うよ だからどうって訳じゃない そう思っていたいだけだよ それだけでさ 歩けるんだよ 僕はそうなの 掻き鳴らしたギターの音は君に届いていますか こんなどうしようもない日々も全部閉じ込めたんだ ここでしか生きられないよ キラキラしたギターの音色 そんな日が続いている 胸が痛い 煙草のせいかな 馬鹿だね それでもね 今日まで紡いできたんだ 意味があるといいけど それもないかもしれない 言葉にできなかった日々の その上で 僕も踊っているだけ ギターを弾くと今日はなんだか虚しくなってくるよ 思い浮かぶメロディが楽しくってなんだか参るよ 煙草吹かすだけ 僕の灰色の日常 いつものこと 繰り返すだけ 認めてほしいだけさ 愛してほしいだけさ 誰に言う宛もないまま重ねているだけ どうしようもない日々でも それが僕の全てなんだ だからね 美しいって心から思って歌うの それがね 煙のように溶けていくだけだとしても きっとね いつものように また笑って忘れられる そんな僕の日常 ね、綺麗でしょう |
ホワイトライクミーLAMP IN TERREN | LAMP IN TERREN | Dai Matsumoto | Dai Matsumoto | | 手紙を書こうとしていた 白紙の前で1日 真っ白なままのそれは僕を飲み込む暗い夜 ただただ 何を見つめていたのかも 忘れて気付いた 平然と生きてきた自分を 生まれてきた意味なんて たぶん どこにもないから 生きている事を喜べるように探すよ 君に渡すよ 真っ暗な夜は綺麗だ 光を追い掛けていく 星も 街灯も 君も ひとつひとつを見つめられる ただただ そんな事が大切なのにな 見えている物の側で見落としている美しさ 生きる意味なんて物に 囚われてしまわぬように 目の前にある物と手を繋げますように 今 弧を描く 僕らの願いはきっと あの流れ星のように 一瞬 僕の胸を弾ませては瞬く間に消えた 見渡せば 何もかも輝いている その光に気付いてあげられるなら それが今日を生きた意味なんだよ 何もないなんて寂しい事は言うな 僕が望んだ場所にいないだけだ 何が綺麗 何が好き 君と見たい綺麗な星空 見つめたい 今 この世界 僕らの願いはきっと あの流れ星のように 一瞬 僕の胸を弾ませては瞬く間に消えた 見渡せば 何もかも輝いている そのひとつに気付いてあげられたから 僕が今日を生きた意味になった 君に伝えたい事なんだよ |
FragileLAMP IN TERREN | LAMP IN TERREN | Dai Matsumoto | Dai Matsumoto | | 今更 気付いたよ この世はずっと異常だと そして僕はいつも無力でいる 守りたい物が多いほど 変わる時代に敗れた 地べたを這いずる哀れな虫 その声で 僕は何度でも息を吹き返す それだけでいいよ 何度も羽ばたける いつも 生きる意味を探している 誰かの何かになりたくて それが満たされた事はない 今更 気付いたよ 異常である事が普通だと 変わりながらも続いていく その声で 僕は何度でも息を吹き返す ただ手を繋いでいよう 僕らで作ろう 誰も知らない それだけでいいよ 孤独を分け合える いつも |