火遊び、火傷したの私だけ、私の全て奪って消えた…。

 藤原竜也が主演を務めたドラマ『リバース』の主題歌「Destiny」が大ヒットした“シェネル”。同曲は、歌ネットでも非常に多くのアクセス数を記録しており、ウィークリーランキングのトップ10に8週連続でランクイン。2017年5月10日リリース直後のウィークリーでは首位も獲得しました!さらに彼女は、6月14日にシングルと同タイトルのニューアルバム『Destiny』をリリース。タイトルどおり“運命”をテーマに描かれた楽曲揃いです。

わりと上手に生きてきたのよ あなたに出会うまでは
私なら大丈夫だと 何度もつよく言い聞かせては
ここまでたどり着いた
「Destiny」/シェネル

 さて、アルバムにも収録されている「Destiny」には、このようなフレーズが綴られております。去年に引き続き、今年も浮気や不倫というワードが世間を騒がせていますが、きっと当事者たちもその許されぬ恋に落ちるまでは<わりと上手に生きてきた>のかもしれませんし、おそらく<私なら大丈夫だと>思っていたことでしょう。それでも皆、運命の歯車に狂わされてゆくかのように後に引けなくなり、日常が壊れたり、傷つけ傷ついたりしてしまうわけです。

私だけと思ってた… 隣でね支えるのは
いつもくれる言葉 信じて疑わずにいたよ
「Fall In Love Again」/シェネル

 また<私なら大丈夫だと>思っていたのは、浮気、不倫関係にあった側だけではありません。された側もまた、自分と相手の関係を信頼していたのでしょう。だからこそ、裏切られたときのショックの大きさは並大抵ではないはず。そんな心情を描いたのが新曲「Fall In Love Again」です。彼女は、真実を知った結果<二度ともう逢わないから サヨナラ>という道を選びます。

もしも Fall in love again キミではない
全て委ねたり愛したりしない
全て託したり信じきらない
傷つくなら I'd rather be alone than to fall…
「Fall In Love Again」/シェネル

 でも、別れたからと言ってその傷が無かったことになるはずもなく<I'd rather be alone than to fall…>=傷つくくらいなら再び恋をするよりも一人でいる方がマシだ、という恋愛不信に陥ってしまうのです。一方、許されぬ恋に落ちてしまった人も、自業自得とはいえ、罪の分だけ苦しみを背負うことがほとんど。その心情を描いたのは「Remember My Name」という新曲です。

火遊び 火傷したの私だけ 私の全て奪って消えた
「Remember My Name」/シェネル

 彼は“私”と火遊びをしていたものの、本命の彼女にバレたのか、何事も無かったかのように去ってゆき“あの子”の元へ戻った模様。最初からこうなることはわかっていたでしょうに“私”は深く傷つき、心には<火傷>の痛みだけが残りました。こうして歌詞を読んでみても、浮気や不倫のメリットなんて何一つないように思えますよね。ただ、たとえどんな恋だったにせよ羨ましいなぁ…と感じるところもあります。

Still I thank u oh... 感謝してる
鮮やかな奇跡が一瞬でも確かにあったから
「Fall In Love Again」/シェネル

もう泣かない 探したりしない
あなたが知ってる私はもういない
でも Remember my name
でも Remember my name
「Remember My Name」/シェネル

 それは、裏切っても裏切られても、傷つけても傷ついても、それだけ深く誰かを愛せていた瞬間があることです。世の中には、本気で恋することなどなく一生を終えてしまう人だって少なくありませんが「Fall In Love Again」や「Remember My Name」からは、恋にひたむきに生きた主人公の想いが伝わってきますよね。シェネルは今作でそんな、悲しくも強い“運命”の在り方を描いているのではないでしょうか。是非、1曲1曲から様々な物語の運命を見つめてみてください。

◆New Album『Destiny』
2017年6月14日発売
UICV-1084 ¥2,700(税込)

<収録曲>
1 Destiny
2 Heartburn
3 Fun
4 Fall In Love Again
5 Miracle
6 Love Sick
7 Love You Like Me
8 Outta Love feat. MINMI
9 君がいれば
10 Remember My Name
11 終わらないラブソング ~Like A Love Song