ため息ばかりの日々
いつからか気づけば
大人ぶって生きてたの
強がることで居場所
守ってきたつもりで…
無邪気に泣いたのはいつだろう？
今更もう変われない
でも君がくれる笑顔だけが
心満たしてくれるよ
「ラヴソング」／加治ひとみ
昨年、ミニアルバム『ルール違反』でCDデビューした“加治ひとみ”が待望のファーストアルバム『NAKED』を3月1日にリリースします。『NAKED』＝【裸】というタイトルのとおり、まずジャケットはそれを体現して、彼女の“今”をそのままさらけ出したビジュアルに…！また、収録されているオリジナル楽曲はすべて本人が作詞を手がけ、とくに恋愛に関する楽曲は実体験をもとに作られたものや強いメッセージが込められているものが多いのです。まさに加治ひとみがいろんな面で“すっぱだか”になった作品だということですね。
さて、冒頭でご紹介したのはそんな注目のアルバムに収録される新曲「ラヴソング」の始まりのフレーズ。尚、歌ネットでは歌詞の掲載がスタートしております。大人ぶって、ため息ばかりで、強がって、泣くことも忘れて、いつのまにか“諦め”のなかで生きてしまっていた主人公の姿が浮かんできますね…。そういえば以前、ドラマ『いつかこの恋を思い出してきっと泣いてしまう』のなかで次のような本音を吐き出していた女性がいたのを思い出しました。
わたしは新しいペンを買ったその日から
それが書けなくなる日のことを
想像してしまう人間です。
(中略)
わたしは朝起きると
まずはじめに、今日一日を諦めます。
(ドラマ“いつ恋”より引用)
きっと加治ひとみの「ラヴソング」の主人公もこのような女性だったのでしょう。どうせダメになるなら、いつか傷つくなら、最初から何も期待しないほうが傷つかない…。そんな気持ちもわかる気がします。そうやって、恋愛面だけではなくいろんなことを諦めてきたのでしょう。だから彼女は、せっかく＜君がくれる笑顔だけが 心満たしてくれる＞のに、付き合っていく中で自ら大切な人を手放そうともしてしまいます。
『もういい』だなんて
諦めたような台詞
君に嫌われたい訳じゃないのに
だけど
不安になるたび
全て壊したくなる
大事なものだとわかってても
幸せな思い出が増えるほど
きっと離れた時に深い傷になるから
幸せな思い出が増えるほど
きっと離れた時に深い傷になるから
「ラヴソング」／加治ひとみ
期待せず諦めて諦めて生きてきた人にとって、幸せは怖いものです。新しく買ったペンがいつかは必ず書けなくなるように、幸せだって時が経てば無くなってしまうかもしれない。それなら傷が浅いうちに自ら手放してしまいたくもなるでしょう。しかし、『もういい』なんて台詞くらいで彼女を嫌ったりせず、そばにい続けてくれる＜君＞と過ごすうちに、少しずつその心は変化してゆきます…。
さよならがいつか二人を
迎えに来るならもうすこし
抱きあっていたいよ
どんな愛の言葉より
強くなれるよ
例えば君がずっと
そばにいてくれるなら
怖がらず迷わずに
手を繋いで
歩いていける 今は
誰にも聞こえなくても
そっと奏でたい
2人だけのラヴソング
「ラヴソング」／加治ひとみ
＜さよならがいつか二人を迎えに来る“なら”＞、＜例えば君がずっと そばにいてくれる“なら”＞、＜歩いていける “今は”＞、ひとつひとつのフレーズから、まだ確信を持てるほど強くはないけれど、以前よりはずっと前を向いて、今を慈しんで、生きていこうとしている意志が伝わってきますよね。愛すること、愛されることで、彼女は変わってゆくことができたのです。ちなみに、先ほどのドラマ“いつ恋”の女性の言葉にも続きがあります。
いつでもあなたと別れられるように
夢からさめられるように
保険をかけていたんです。
でも、もうそれもやめにします。
(中略)
買ったばかりの新しいペンで思う存分
あなたを好きだと綴りたい。
(ドラマ“いつ恋”より引用)
この女性が買ったばかりの新しいペンで思う存分、好きだと綴るように、加治ひとみ「ラヴソング」の主人公も、2人だけのラヴソングを思う存分、いつまでもいつまでも、奏で続けてほしいなぁ、と思いますね…！いろんなことを諦めがちだという方、“幸せ”よりも“失う怖さ”が勝ってしまうという方、まずはニューアルバムから是非、この曲を聴いてみてください！
◆ファーストアルバム『NAKED』
2017年3月1日発売
AL+DVD AVCD-93631/B ￥3200＋税
AL AVCD-93632 ￥2800＋税
＜収録曲＞
01 ラヴソング
02 共犯者
03 Cover Girl
04 Ti Amo
05 In My Hi-Heel
06 Closer
07 Bad Girl
08 butterfly
09 この夜を止めてよ
10 アイズ
11 ルール違反
12 バラード
アイビーカラー
