アナタが目覚めるまでパンケーキを焼きながらそっと待つよ…。

 1月25日は<ホットケーキの日>です!その理由は、この日が<日本最低気温の日>でもあるから。1902年1月25日に北海道旭川市で、日本の最低気温の“−41.0℃”を記録したんだとか…!だから、寒い日にはホットケーキを食べてあたたまってもらおう、という思いから制定されたそうです。Twitterにはハッシュタグ“#ホットケーキの日”がトレンド入りしており、検索してみるとさまざまな美味しそうなホットケーキ画像が♪

 ちなみにホットケーキ(パンケーキ)といえば、リラックマの大好物。またジブリアニメ『魔女の宅急便』の魔女少女キキがよく作っていたイメージも強いですね。みなさんは“ホットケーキ”という食べ物にどんな印象をお持ちですか…?作家・江國香織さんの『とるにたらないもの』というエッセイには、ホットケーキではなく“フレンチトースト”についてですが、こんな言葉が綴られていました。

幸福そのものだ、と思う食べ物に、
フレンチトーストがある。
ミルクと卵にひたしたパンを、
バターをとかしたフライパンで焦げバター色に焼き、
焼きたてに砂糖をふって食べる。
熱くて、ふわっとしていて、
ところどころ香ばしく、心から甘い。
(江國香織『とるにたらないもの』より引用)

 文章からじわじわとフレンチトーストに対する至福感が伝わってきますよねぇ…。そして、ホットケーキもまた<幸福そのものだ、と思う食べ物>のひとつであるように思えませんか? 歌詞になんらかの食べ物が登場することはよくありますが、ホットケーキ(パンケーキ)が描かれているとき、その物語のなかには同じように熱く、ふわっと、香ばしく、心から甘い“愛”が漂っていることが多いような気がするんです。

ホットケーキと
とけたアイスクリームを
あ〜ん
1つのスプーンで
わけ合って
はちみつのように
とろとろに
大きな手の中
また ウトウトと

2人 すっぽり つつむ
かおり 甘い かおり

離れたくないの
まだ ねていたいの
「はちみつ」/木村カエラ

木枯らし吹く夜も ぼくがそばにいよう
おしべとめしべでさ ホットケーキを焼きましょう

Don't cry baby 泣かないで
ぼくらずっとお似合いさ
佳祐 原坊 達郎 まりや
きみとぼく Don't cry baby
愛と誠 ダニエルとメロディ
きみとぼく きみとぼく
「Don't cry baby」/斉藤和義

It smells like a sunny day
久しぶりの休みの日だから
まだぐっすりと眠るアナタを起こさぬように気をつけるよ
I just wanna make some Caffe Latte and breakfast for you
Baby You don't need to wake up
アナタが目覚めるまでパンケーキを焼きながらそっと待つよ
「Marry me」/I Don't Like Mondays.

 尚、歌詞のフレーズに<ホットケーキ>が登場する曲は34件、<パンケーキ>が登場する曲は75件ヒットしました。そしてやっぱり、ピックアップした3曲の歌詞のなかでもホットケーキが<幸福そのもの>を象徴していますよね。それはいずれも、焼いたケーキを一緒に食べる相手がいるからなのでしょう。先ほど引用した江國香織さんのフレンチトーストに関する言葉にも次のような続きがあります。

フレンチトーストが幸福なのは、
それが朝食のための食べ物であり、
朝食を共にするほど親しい、
大切な人としか食べないものだから、
なのだろう。
(江國香織『とるにたらないもの』より引用)

 そういえば、木村カエラの「はちみつ」でも、I Don't Like Mondays. の「Marry me」でもおそらく時間は“朝”で“朝食”としてホットケーキが描かれておりますね!朝食を共にするほど親しい大切な人と食べるようなものだから幸せをイメージさせる…。なんだか納得できます。さて、せっかくの<ホットケーキの日>ですので、そんな“ホットケーキソング”を聴いてみるのも、大切なお相手と甘いホットケーキを分け合ってあたたまるのもイイですね♪