叶うまで続けること…

 日本が誇る"オマットゥリ男"こと、ナオト・インティライミが、6月13日から開催されるFIFA ワールドカップブラジル大会のコカ・コーラ 2014 グローバル キャンペーンソング(日本語版)を担当!

 世界中を旅してきたナオト・インティライミだからこそ表現できる真骨頂のアッパーチューン!本場ブラジルのサンババンド「Monobloco」を迎え、心の底から突き上げてくる熱いリズムとメッセージがこの夏、日本を世界を、躍りアゲる↑↑

 歌ネットでは、そんな話題の作品を、いち早くお届けします!

The World is ours! 作詞・作曲:ナオト・インティライミ
The World is ours!
Oh 僕らはSeven billion stars
Oh この世界は奇跡
Oh 愛しきSeven billion stars
Oh 今一緒に叫ぼう
The World is ours!
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INTERVIEW
「エブリデイ・パラダイスだよね(笑)」

いよいよワールドカップブラジル大会が開幕します。音楽活動と共に、サッカー関連のお仕事も忙しそうですね(笑)。

ナオト:歌ってないんだよな、最近。大丈夫かな(笑)。

ナオトさん自身、今回のワールドカップはこれまでのワールドカップとは一味違ったものになるんじゃないですか?

ナオト:確かにそうだね。今までは憧れのサッカー選手が戦っている姿を見てるだけだったけど、今回はこうやって歌で関わらせていただいているから、近くに感じるし、思い入れは強いですね。

様々なメディアで大会の予想をされていますが、今大会の予想はいかがですか?

ナオト:ワールドカップは世界のトップが集まる大会だからどこも強いけど、今回の日本代表は期待できるでしょ。決勝トーナメントで初めて日本が勝つ歴史が生まれるんじゃないかっていうワクワク感がありますね。

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注目している国や選手はいますか?

ナオト:いるんだけど、何しろ日本代表への熱が高いから、今回はそこだけかな。そこが全て。仮にブラジルが優勝しようが、アルゼンチン、スペインが優勝しようが、変わらないというか…。もちろん見てて楽しいけどね。日本の中のムーブメントや歴史、自分の立場も考えたら、もうそこに尽きるかな。

今回は、現地には行かれるのですか?

ナオト:多分、予選終わってから行くと思います。仕事関連で行かなくても、旅人として自分でチケットは押さえてあるから(笑)。

ブラジルは世界一周をした際に訪れたと思いますが、ブラジルという国の印象や魅力ってどういうところですか?

ナオト:そうだな・・・初めてブラジルに行ったのが、今から12,3年前。学生の時で、サンパウロ、リオ、マナウス、サンタレン、アマゾンの街とかサルヴァドールとかをまわったんだけど、とにかく広い。あと、音楽のジャンルが多い。サンバ、パゴーヂ、フォホー、アシェーとか地域によってジャンルが違うから、どこに行っても楽しいし、音楽の豊かな国だよね。どこに行ってもみんなサッカーをやってるし、クラブやカフェではみんな踊ってる。"サッカー・音楽・踊り"っていう自分の好きな3つが生活の3トップだから、エブリデイ・パラダイスだよね(笑)。

新曲は、コカ・コーラ 2014 グローバル キャンペーンソングですが、タイトルにはどんな思いが込められているのですか?

ナオト:実はタイトルはオフィシャルで既にあって、アナ雪方式で世界中のアーティストがカバーすることになって、今回、日本代表として選んでいただいた。ワールドカップという意味でも、素敵なタイトルだと思います。

「目の前のことがいつか世界へ繋がる…」

歌詞はどんなイメージで書かれたのですか?

ナオト:オリジナルがブラジルのサンバ色を感じる曲だったから、Jポッパーとして、インティライミ的フィルターに通して「どうやって面白くできるか?」っていうことから考えましたね。

なでしこジャパンで話題になった「Brave」とはまた違う、大きな繋がりを感じる曲ですね。

ナオト:今もサッカーをやってることもあって、アスリートとしての気持ちも入れたかったし、全力で応援するサポーターの気持ちも入れたかった。あとは、ストリートサッカ—というミクロなものから、スタジアムや世界中のサッカー文化がフィットする規模感、スケール感を意識しました。

スポンサーからはどんな要望があったのですか?

ナオト:コカ・コーラのものなので、♪テン、テン、テン、テンテーン♪っていうファイブノートは入れてほしいとは言われていて、あとは"ブラジルっぽいもの"っていうことだけかな。日本って踊る文化よりも、メロディー重視で一緒に歌う文化だから、メロディーやサビ、イントロを作ったりするのは、他の国のものと比べても一番変わってるみたい。ガラパゴスアレンジみたいな感じかな。

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世界中を旅されて、良い面も悪い面も様々見てこられた中で「この世界は奇跡」というフレーズを書いた理由は?

ナオト:色々と考えてみたんだけど、「何だ、宇宙に浮いてるこの星。おかしいでしょう」って思ったのよ(笑)。隕石がぶつかって、太陽からエグれて、バーンって地球から飛び出したのが月で、地球のまわりを回って、お互いに引っ張り合ってる。そういう宇宙的なところから考えて、今度は地球に生きてる人間も凄いよなって思って。五体を持って歩いたり考えたりしてるんだから…。

確かに奇跡ですよね。

ナオト:70億人いる中で、出会えるのはきっと数万人だろうし、日本で生まれて出会う確立とか、今生きてる奇跡とか。僕だって旅をしてる途中、死にそうになったこともあったし、紙一重で生きてた時もあった。「この世界は奇跡」ってポップに言っちゃってるけど、凄く凝縮された想いがあるんだよね。

壮大なスケールの中で、2番では自分自身に迫っていますよね。"世界といっても、まずは自分自身から"というメッセージだと捉えました。

ナオト:そうなんですよ。広いところも大事だけど、目の前のことがいつか世界へと繋がっていく。壮大なスケール感のある歌だと、どうしても「世界だ」「仲間だ」ってフワッとしちゃうのが良くないと思ったので、まさにその歌詞は僕の中でこだわりの部分ですね。

音楽は国境を越える。そんな言葉が脳裏をよぎる曲だと思います。

ナオト:嬉しいですね。今回はブラジルのサンバ隊のパーカッションの音をフィーチャリングしてるけど、敢えて奇をてらっているというよりは、旅の中でセッションしてきたことで既に体感してきたものだから、自分の中では範疇内なんだよね。自然とアレンジに織り交ぜられたと思っているし、"世界と日本"をちょうど良いバランスで聴いてもらえる曲になったと思います。

「後回しにすると、もう巡ってこない…」

普段、曲作りはどのような感じで行っているのですか?

ナオト:曲によるかな。曲から書いて歌詞を乗せる時もあれば、言葉を書いてそれに曲を乗せる時もある。普段はメロディーが思いついたらボイスレコーダーに、言葉なら携帯やメモ帳に書いていて、いつもアンテナは立っている状態です。

歌詞を書く時に大切にしていることは何ですか?

ナオト:等身大のものが多いかもしれない。本当は捻って書きたい憧れはあるんだけど、実力がないから、"自分に紐付いたものを書いていく"っていうことかな。全くかけ離れた人格を物語のようには書けないから。

歌詞で魅力を感じるアーティストは?

ナオト:Mr.Childrenの桜井さんの歌詞を見ちゃうと、もう書けなくなる(笑)。「なんだ、これは?」って、自分が書くのが恥ずかしくなっちゃう(笑)。難しい言葉をトリッキーに使ったりとかじゃないんだよね。誰もが知っている言葉なんだけど、組み合わせや表現力で「うわぁ」っていう感動に変わる。あれはもう魔法だね。

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歌詞を書くことは、ナオトさんにとってどのようなものですか?

ナオト:"旗揚げ"じゃないですかね。"僕はこんなことを思っている"だったり、"こんな奴なんだ"っていうアイデンティティの部分だったり、"ここにいるぞ"っていう自分の証な気がします。

ナオトさんの生き方を見ていると、出会いの大切さや運を手繰り寄せる強さを感じます。生き方の根本は何ですか?

ナオト:"野性的でありたいな"って思いますね。野性的、本能的、直観的。「ん?」って何か感じたことに対して、「後でいいか」って後回しにすると、もう巡ってこない。もう一回はないのよ。何かそこで感じた興味や逆に違和感っていうのは、その時に潰してしていかないといけない、っていうことは旅を通して培ったし、そうしていくことが色々起きていく秘訣だっていうことを実証してきた。もちろん、社会で戦っている中で、"直観だ、本能だ"って言っていられないところもあるけど、でもそういう意識が大事な部分を形成している気がするかな。

実際に夢を描いていても、なかなか実現できない人も多いと思いますが、そういう人にアドバイスはありますか?

ナオト:"人に絡みまくること"と、"叶うまで続けること"。色んなことが起きるのは、結局人との繋がりからでしょ。だから、自分の足で出会いに行くこと。俺も3回目のデビューで、"あいつは売れない"とか"インティライミは覚えづらい"とか散々叩かれ続けてきたから、雑草魂というか、半歩でもいいから前にさえ転がっていればいいと思う。それがある日、100歩200歩と進める日がきっと来るから。

それでは、最後に「歌ネット」を見ている人にメッセージをください。

ナオト:まだまだ他のアーティストさんのように素敵な歌詞は書けないけど、これからも魂を削りながら一つひとつ言葉を紡いでいけたらいいなと思っています。