妄想系シンガーソングライター!現在、本気で魔女修行中!

 妄想と現実の間を行き来するような歌を作る妄想系シンガーソングライター"吉澤嘉代子"。現在、本気で魔女修行中の彼女が、5月14日にメジャーデビューミニアルバム「変身少女」をリリース!

 超個性派の彼女が提案するのは、妄想の世界へと誘う"ラブリーポップス"。オシャレでポップ、かつ斬新なメロディとサウンドは、現実に戻れなくなるほど、クセになる。まるで、シンガーソングライター版きゃりーぱみゅぱみゅ!

 歌ネットでは、そんな話題の作品を、いち早くお届けします!

美少女 作詞・作曲:吉澤嘉代子
恋がしたい 恋がしたい
からだごととろけてしまうような
恋がしたい 恋がしたい
美少女になれたなら
もっと歌詞を見る

INTERVIEW
「子供の声だったことに衝撃を受けた…」

初めて曲を聴いた時から、吉澤さんにとても興味を持っていました。小さい頃はどんな子供だったのですか?

吉澤:妄想が激しくて、かなりエキセントリックな子供だったと思います(笑)。おじいちゃんから聞いた話なんですけど、私は近所の公園にいた鯉を自分のペットだと思っていたみたいで、鯉に手紙を書いたこともあったみたいなんですよ。

それは激しい妄想ですね(笑)。

吉澤:妄想と現実がいつもごっちゃになっている感じでしたね。幼稚園の頃に見た「せっちゃん」という男の子が出てくる夢の話なんですけど、せっちゃんと私は居酒屋で働いていて、まわりに内緒で付き合っていたんです。それで起きてからもせっちゃんが本当に居ると思い込んでしまっていて、お母さんに「私の彼氏を紹介するわ」って言って、せっちゃんは居ないのにお母さんにずっと紹介していたんです。そしたら、お母さんが泣いてしまって…。

(笑)

吉澤:せっちゃんの顔がハッキリと思い出せなかったので、その後も、男の子を見つけると「本当はせっちゃんなんだよね?」って話しかけたり、かなり痛い子どもだったと思います(笑)。

photo_01です。

(笑)。では、そんな吉澤さんと音楽との出会いは?

吉澤:父が井上陽水さんが好きで、よくモノマネをしていたんです。父と一緒に井上陽水さんの「白いカーネーション」を歌っていたのが、一番古い記憶かなと思います。初めて自分のお小遣いでCDを買ったのは、矢井田瞳さんです。今は事務所の先輩なので、お会いする度に緊張して上手くしゃべれないんですよ(笑)。

それから音楽をはじめることになったきっかけは?

吉澤:子供の頃から歌うことが一番好きで、ある日テープレコードに自分の声を録音して聴いたら、子供の声だったことに衝撃を受けたんです。

初めて自分の声を聴いた時は、誰でもショックを受けますよね。

吉澤:自分では大人だと思っていたので、「歌う人にはなれないな」って諦めてしまって。その後、中学3年生の時に聴いたサンボマスターさんの曲が、自分にだけ歌いかけてくれている気がして、「高校生になったらバンドをやってみたい」って思うようになったんです。それで、高校で音楽部に入ったんですけど、人の曲をコピーして歌うことに違和感があって、それで自分で曲を作るようになったんです。

プロを目指す上で、どんなアーティスト像を思い描いていたのですか?

吉澤:私は、本当の気持ちを言おうとすると泣いちゃうような子供だったんですけど、歌を作るようになって初めて世の中と繋がりを持てるようになった気がしたんです。だから、みんなに歌うというより、たった一人に語りかける歌を歌いたいと思っています。

「子供の頃、側転が得意だった」

アルバム「変身少女」のタイトルには、どんな思いを込めているのですか?

吉澤:「変身少女」とリード曲「美少女」は同じ意味を持っていて、美少女はただ単に姿・形が美しいだけじゃなくて、「理想の自分」っていう意味があるんです。

なるほど。

吉澤:私は学校に行けずに、ずっと家にいて本を読んでいるような子供だったので、「普通になりたい」という気持ちはあったけどなれなかった。そんな私も、魔女修行をすることで自分の存在を肯定できるようになったので、世の中に作品を出す時に、「魔女」という言葉を入れたかったんです。

魔女修行ですか?

吉澤:はい。だから、昨年インディーズでリリースした作品には「魔女図鑑」、そして今回は「変身少女」というタイトルを付けたんです。

アルバムは、懐かしさを感じるレトロな雰囲気のサウンドが多いですね。

吉澤:今回のアルバムは、「ラブリーポップス」というコンセプトがあったので、それに寄せてアレンジしていただきました。言葉の選びも「携帯」とか「メール」は入れないようにして、時代観を少し古くして。そういう世界観が好きなんだと思います。

photo_02です。

アルバムの曲は、ラブソングが中心ですね。

吉澤:ラブソングを書きたくて書いているというよりは、ラブソングという枠組みを使うとより伝わりやすいんですよね。やっぱりファーストなので窓口になる曲を用意して、そのなかで言葉遊びや思いを隙間に詰め込みました。

サビは、同じ言葉を何度も繰り返すことで中毒性があって、それでいて、鏡をモチーフにキレイになりたい願望を歌ったり、好きなのに嫌いと言ってしまうなど、聴いてる側が自分を投影できる隙間も与えている。そのバランスが素晴らしいと思います。

吉澤:いつもキャッチーなものを作りたいと思っているし、単純にそういう曲の方が採用もされすいので(笑)。自分自身の曲というより、物語があって聴いている人が主人公になれるものを目指しているので、あまり等身大な感じは出さないようにはしていますね。

個人的には、「チョベリグ」の"そくてん"にやられました(笑)。

吉澤:子供の頃、側転が得意だったんですよ。素敵な女の人がいて、その人に会うと「側転したくなるくらい嬉しい」って思った時、幼稚園の頃に流行っていた「チョベリグ」と合わせて作ったら面白いかもって思って作りました。

アルバムは特にどんな人に聴いてもらいたいですか?

吉澤:自分に似た人に聴いてもらいたいですね。あと、このアルバムを「カワイイ」と思う人と「サブイボ」と思う人がいるとしたら、「サブイボ」と思う人に聴いてもらいたいです(笑)。

「字面からうっとりしちゃう…」

普段、曲はどのように作られているのですか?

吉澤:タイトルストックがあって、タイトルから作ることがほとんどです。たとえば「美少女」という曲を作りたいと思ったら、「美少女」が不自然じゃない曲はどういう曲だろう?っていうところから始まります。タイトルが決まったら、歌詞を書いて、メロディーを作ることが多いです。

歌詞を書く時に大切にしていることは何ですか?

吉澤:字面です。字面がキレイな歌詞を書きたいと思っていて、松本隆さんみたいに素敵な歌詞を書く人の歌詞は、字面からうっとりしちゃうんですよね。だから、ひらがな、カタカナ、漢字などの表記にはすごくこだわります。なので、「変身少女」の歌詞カードを見ながら、聴いていただけたらなって思いますね。

歌詞を書くことは、吉澤さんにとってどのようなものですか?

吉澤:おしゃべりや振る舞いでは足らない部分がたくさんあるので、歌詞を書くことによってそれを補っている気がします。作品を世に出すことで、きっとどこかに自分を分かってくれる人がいるって思えるんです。

photo_03です。

あるテレビ番組では、ヒャダインさんや綾小路翔さんが「他に無い世界観」と大絶賛していたそうですね。

吉澤:オリジナルを確立してきた方からそう言われるのは、素直に嬉しいです。私って人から色々言われるんです。「○○に似てる」とか、「誰にも似てない」とか、「個性がある」「ない」とか…。あまり気にしないようにはしているんですけど、「変わっているね」って言われると、気にしちゃいますね。変なところはなるべく隠したくて、社会性のある人に見られたくてたまらないので(笑)。

ライブは、どんなことを意識しているのでしょうか?

吉澤:インディーズでリリースした「魔女図鑑」以前のライブは、立ってただ弾いて歌うことが多かったんです。「魔女図鑑」をリリースして、「未成年の主張」や「らりるれりん」がみなさんに受け入れられた時に、一番大事なのは、「目の前にいるお客さんに喜んでもらうこと、笑ってもらうこと」っていうことに重点が変わって、そこから「何をやっても良し」と思えるようになって、人前で踊ることにも抵抗はなくなりました。

アーティストとしての目標や夢はありますか?

吉澤:世の中に残る名曲を作ることが一番の目標です。あとは、サンボマスターさんと野音でツーマンすることが夢です。

それでは、最後に「歌ネット」を見ている人にメッセージをください。

吉澤:ぜひ「変身少女」を聴きながら、「歌ネット」にアクセスしてください!