2016年の上半期は、AKB関連グループとジャニーズ勢がオリコンシングルトップ10を独占し、相変わらずの人気を見せた。アルバム売り上げは、三代目J Soul Brothers from EXILE TRIBEがダントツで首位。他、福山雅治・E-girls・小田和正・いきものがかり、などの“ベストアルバム”が上位にランクイン!一方歌ネットでは、2015年に【歴代人気曲】の歴史を大きく塗り替えたヒット作の勢いが衰えず、2016年上半期の首位にも輝いた。また、歌ネットランキングの特徴でもある“SNSで「共感・共有」 された楽曲”がCDや配信チャートよりも明確にランキングに反映され「歌詞に訴求力のあるアーティスト」はヒットの芽が出やすく、ブレイク後もそのヒット感をキープしやすくロングヒットにつながった。今回の特集では、歌ネット「2016年上半期のヒット曲」から歌詞ランキングを探る!
歌ネットで上半期もっとも歌詞が見られた楽曲は、back numberの「クリスマスソング」(1,180,092回)。2015年11月にリリースされたシングルタイトル曲である同曲は、山下智久×石原さとみの“月9ドラマ『5→9 〜私に恋したお坊さん〜』”主題歌として大ヒット。歌詞アクセスでは、16週ランキングの首位を記録、掲載から約1ヶ月で100万回アクセスを突破し最短でミリオンリリックに認定、そして約2ヵ月ばかりで【歴代人気曲】の第1位に輝いた伝説の名曲だ。その勢いは今だ衰えず、現在は累計で560万回以上のアクセス数を記録。今回、2016年上半期の曲別ランキングでも堂々の首位に君臨した。

back numberは、2004年に結成され、2011年4月にメジャーデビューを果たした3ピースバンド。作詞作曲はボーカル&ギターの清水依与吏が手がけている。もともと<歌詞が良いバンド>として若者から絶大な人気を誇っており、2015年上半期の歌詞アクセスランキングでも彼らの楽曲「花束」が1位を獲得した。同年には「ヒロイン」「SISTER」「手紙」といったシングルもリリースされ、なんとカップリングを含めその収録曲のすべてが歴代人気曲に認定されている。

「クリスマスソング」はそんなback numberの“爆発的ブレイク”のきっかけとなる1曲となったのだ。昨年の冬は、ドラマのみならず、各テレビ番組、ラジオ、街中でこの曲を聴かない日はなかった。また、2016年1月度のDAMカラオケランキングでも首位を記録。三代目JSBの「R.Y.U.S.E.I.」や秦基博「ひまわりの約束」、中島みゆき「糸」などの人気曲を越え、“知っている曲”から“歌える曲”として人気を伸ばした。さらに、第87回ドラマアカデミー賞の【ドラマソング賞】も受賞。こうして、さまざまな場所で“国民的ヒット曲”として認知され続けたことが、今回の結果に繋がったのだ。

順位
曲名/アーティスト名
アクセス数
発売日
タイアップ
1
クリスマスソング/back number
1,180,092
2015/11/18
ドラマ
2
トリセツ/西野カナ
1,143,710
2015/9/9
映画
3
未来/コブクロ
792,948
2015/12/16
映画
4
FLASH/Perfume
692,348
2016/4/6
映画
5
みんながみんな英雄/AI
631,784
2016/5/4
CM
6
Wherever you are/ONE OK ROCK
593,513
2010/6/9
CM
7
僕は君の事が好きだけど君は僕を別に好きじゃないみたい/back number
549,917
2015/12/9
8
もっと/aiko
514,177
2016/3/9
ドラマ
9
僕の名前を/back number
508,767
2016/5/25
映画
10
友よ〜この先もずっと…/ケツメイシ
496,639
2016/4/20
映画
11
花束/back number
480,284
2011/6/22
番組
12
Soup/藤原さくら
363,357
2016/6/8
ドラマ
13
両成敗でいいじゃない/ゲスの極み乙女。
362,811
2016/1/13
14
BANG BANG BANG/BIGBANG
349,406
2016/2/3
15
ワタリドリ/[Alexandros]
346,285
2015/3/18
映画
16
海の声/BEGIN
344,829
2015/10/28
CM
17
Butterfly/BUMP OF CHICKEN
336,762
2016/2/10
CM
18
ヒロイン/back number
328,050
2015/1/21
CM
19
SISTER/back number
306,980
2015/5/27
CM
20
SUN/星野源
291,671
2015/5/27
ドラマ
21
はなまるぴっぴはよいこだけ/A応P
291,131
2015/11/11
アニメ
22
No.1/西野カナ
284,820
2015/11/18
ドラマ
23
あなたの好きなところ/西野カナ
284,210
2016/4/27
CM
24
愛してるのに、愛せない/AAA
284,099
2015/9/16
CM
25
明日への手紙/手嶌葵
269,496
2014/7/23
ドラマ
26
Summer Madness/三代目J Soul Brothers from EXILE TRIBE
263,540
2015/7/8
CM
27
好きだ。/Little Glee Monster
261,411
2015/9/23
ドラマ
28
高嶺の花子さん/back number
257,059
2013/6/26
29
夜空。feat. ハジ→/miwa
253,363
2015/8/19
30
奏(かなで)/スキマスイッチ
248,433
2004/3/10
映画/ドラマ

今回のランキングには、ドラマ・映画・CMのタイアップ効果が大きく反映された。
まず、以前【ヒット連発の月9ドラマ主題歌】という特集も組んだが、やはり1位に
back number「クリスマスソング」、12位に藤原さくら「Soup」、25位に手嶌葵「明日への手紙」といった“月9主題歌”がランクインした。ドラマ“ダメ恋”こと『ダメな私に恋してください』主題歌のaiko「もっと」も8位と、根強い人気を誇っている。若い世代からの胸キュンドラマ支持率は、その主題歌の歌詞支持率にも比例するようだ。そして、<少女コミック実写化映画>のタイアップ曲も次々とヒットしている。2位の西野カナ「トリセツ」は『ヒロイン失格』、3位のコブクロ「未来」は『orange-オレンジ-』、4位のPerfume「FLASH」は『ちはやふる』、9位のback number「僕の名前を」は『オオカミ少女と黒王子』の主題歌だ。
また、CM面ではauの『三太郎シリーズ』で話題のAI「みんながみんな英雄」や浦島太郎(桐谷健太)が歌う「海の声」、docomo CMに起用されたワンオク「Wherever you are」が人気。“歌”を全面に押し出したCMの影響力がわかる。以上のように、アクセスランキングTOP30のうちタイアップの付いている曲がなんと25曲もあり、ドラマ・映画・CMのタイアップ効果が大きく反映された結果になった。

2016年上半期の「No.1ヒットソング」は「クリスマスソング」が首位となったが、さらに、アーティスト別の1位もback numberが獲得。2015年の年間アーティスト別ランキングでも1位に輝いた彼らは、さらにその知名度と実力を確固たるものにした。back numberの楽曲は、歌ネットに掲載されている全83曲のうち、75曲もの楽曲がアクセス数10万回以上の歴代人気曲として認定されており、今回の楽曲別ランキングTOP30にも、「僕は君の事が好きだけど君は僕を別に好きじゃないみたい」(7位)、「僕の名前を」(9位)、「花束」(11位)、「ヒロイン」(18位)、「SISTER」(19位)、「高嶺の花子さん」(28位)がランクイン。また、【2016年 JOYSOUND カラオケ上半期ランキング】のアーティストランキングでも1位。2016年アルバム上半期ランキングでも昨年12月にリリースしたアルバム『シャンデリア』がTOP10入り!彼らはミスチルやBUMP OF CHICENに続く“国民的バンド”としてますますその人気を伸ばし続けてゆくのであろう。
彼女は、昨年メジャーデビューを果たした20歳シンガーソングライター。天性のスモーキーヴォイスは<和製ノラ・ジョーンズ>とも称され、かねてから音楽ファンの間で高い評価を得てきた。そんな藤原さくらの名が一気にお茶の間へ広まったのは、今年4月〜6月放送の福山雅治主演“月9”ドラマ『ラヴソング』でヒロインに抜擢されたことがきっかけだ。演技未経験ながら、吃音症を抱えた歌手志望という難役を務め、同ドラマで初めて彼女を知った視聴者からも、その歌声や演技力に多くの称賛コメントが見られた。そして“佐野さくら”役としてドラマ内で歌唱した「Soup」「好きよ 好きよ 好きよ」(作詞作曲・福山雅治)が大ヒット!歌ネットでは注目度ランキングの1位2位を独占。デイリー・週間ランキングでも連日トップ3内にランクインし、プラチナリリックとして歴代人気曲に認定されている。「Soup」は掲載から約1ヵ月ほどで今回、曲別ランキングの12位に登場!6月末からはワンマンツアーも決まっており、今後、歌手としてもますます注目を集めること間違いなし!

1st single 「Soup」
2016年6月8日発売
 
最強の歌少女が全国から集まって結成された、女子中高生6人組ボーカルユニット“リトグリ”ことLittle Glee Monsterの人気が急上昇中だ。彼女たちの最大の魅力は、可愛らしい見た目からは想像もつかないほどの圧倒的歌唱力!昨年リリースされたシングル「好きだ。」は、TBS系ドラマ『表参道高校合唱部!』主題歌に抜擢され、大きな注目を浴びた。同曲は今回、楽曲別ランキングの27位を記録。プラチナリリックとして歴代人気曲にも認定されている。さらに、今年5月11日にリリースした5thシングル収録曲「My Best Friend」は“ラウンドワン”CMソング、「Happy Gate」は“ソニー損保”CMソングに起用。どちらのCMにも、リトグリ本人たちが出演し、美しい歌声を披露している。8月17日には6枚目となるシングルのリリースも発表されており、勢い止まらぬ彼女たちの活躍から目が離せない!

5th single 「My Best Friend」
2016年5月11日発売