火力がイマイチ弱い“男性ソロアーティスト”

 ギター女子、アイドル、ガールズバンド…。今、女性アーティストの元気がイイ!特に、miwaや西野カナ、きゃりーぱみゅぱみゅなどは歌ネットでも非常に多くの歌詞が見られています。
 しかし、一方で“男性ソロアーティスト”の火力がイマイチ弱いような気がしませんか?“グループ”としての活動は、SEKAI NOOWARIやback numberなど爆発的に売れているバンドをはじめ、注目のバンドが次々と飛び出しています。EXILEのような“歌って踊れる”グループアーティストもその人気は衰えることがありません。また、ソロにおいては、海外でも名高い“MIYAVI”や、動画投稿から口コミで話題を広めていく“歌い手”なども音楽シーンに欠かせない存在。けれど、お茶の間のみんなが名前を知っているような、お母さんお父さんも口ずさめる名曲を生み出すような、新たな“スター的”存在の男性ソロアーティストは長いこと現れていないように思えます…。

  また、最近の男性ソロアーティストにはある傾向が見られます。汗を飛ばして、力強い声を張り上げるような肉体的な骨太シンガーが少なくなっているということです。単純にそのようなスタイルはもう“ハヤらない”ということなのでしょうか。たしかに、音楽は時代が求めるカタチに変化していくものです。現代に求められているのは、どちらかというと“スタイリッシュ”なアーティストや、優しく寄り添ってくれるような歌声&リアルな恋ゴコロを綴った歌詞が特徴的な“癒し系”アーティストなのかもしれません。でも、本当に必要なのは、弱火がちな男性ソロアーティストを再び大きな炎として燃え上がらせてくれる“アツすぎる”シンガーなのではないでしょうか!?

  そこで今回、歌ネット編集部が声を大にしてオススメしたい“人間臭く、超アツい”2組の男性ソロアーティストをご紹介!パワフルな歌に込めた想いを、リスナーのココロに痛いほどぶつけてくる彼ら…。その歌を耳にした人は、生きていく意味を考えさせられ、「自分も生ぬるいことを言ってられない!」という気持ちになるはず。今の時代に生きる人々にこそ、そんな音楽が広まってほしい…!

歌うのは、キレイゴトじゃない日常の出来事…。「ことの真相は何も分かってるようで分からない それでもどうにか生きていかなくちゃならない」、熱く焦がれる声でそう叫ぶ彼はいつだって、社会、恋愛、友情、自己、ひとつひとつの現実から目を背けません。そして、その目に映ったものを、ただの嘆きや社会風刺で終わらせないのが高橋優!もがきながら生きているすべての人に、確かな“希望”のエネルギーを与える彼こそが、平成のロックンロールシンガーに違いない!
7月22日には、高橋優BEST 2009-2015 『笑う約束』が発売される。


ほんとのきもち

ボーリング

明日への星

「竹原ピストルLIVE。。。 そこそこ頑張ったオレをまだまだって焦らす凄さ。。。」以前、そのようなツイートしたのは、ダウンタウンの松本人志。元ボクシング部で、全日本選手権にも出場したという竹原ピストルが伝え続けるテーマはずばり“生きるとは”。その歌は、人間の心のウジウジした部分へ踏み込み、「お前そんな生き方でいいのか!?」と胸ぐらを掴み、全てを抱きしめるかのように力強い…。腹の底まで響き渡る歌声が、人生に喝(カツ)を入れてくれます!


RAIN

カウント10

俺のアディダス〜人としての志〜

ワーナーミュージック・ジャパン
邦楽第1クリエイティブルーム 第1クリエイティブ部 unBORDE 中村光雄氏

    Q: 近年、ギター女子・グループアイドル・ガールズバンドなど女性アーティストに勢いがあります。一方で、大きなヒットが目立たない男性ソロアーティストですが、男性ソロが売れにくいのにはどのような理由があると思いますか?  
  • 以前から男性ソロは形になるまでに時間がかかると言われてきました。レコード会社も昔に比べ、育てる、粘るという体力がなくなってきており、粘り切れずにプロジェクトが終了してしまうケースや男性ソロ自体へのチャレンジも減ってきている気がします。また、発信する媒体側もタームが早くなっており、即効性のある女性アーティストなどに目が向いていってしまっているのも要因の一つだと思います。男性ソロはどうしても地味ですからね(笑)。でも、こういう時だからこそ、男性ソロとして抜け出す大きなチャンスが来ていると思ってます。男性ソロについてくれるファンの方は、長くそのアーティストを応援してくれる傾向にあります。我々にとっても安定した貴重な存在に成りうりますので。
    Q: 男性ソロがヒットに恵まれない中、CMやドラマのタイアップなど安定した人気を誇る高橋優さんですが、宣伝や制作での戦略はどんなものですか?  
  • 高橋優のデビュー前に約80曲以上のデモを初めて聴いた時に、今この時代に見え隠れする光と影、表と裏、喜びと悲しみを鋭い目線で切り裂くエッジな部分と、誰にでもある格好悪い人間くさい世界の両方を描ける稀有なアーティストだと思い、アーティストにとって一生代名詞となるデビューシングルは、高橋らしいこの両面を描いた作品にしようと、「素晴らしき日常」というエッジな楽曲をリード曲にし、「8月6日」という人間味ある楽曲をカップリングに選びました。おかげさまで、その後タイアップのお話も頂けるようになりましたが、タイアップがきっかけで生まれた曲でも、高橋が噛み砕いて、自分のフィルターを通してから、自分の目線で言葉にしているので、ここまで5年ブレずに来れた気がします。7月に初のベストアルバムをリリースするのですが、ベストといえばシングル曲だけを並べたものが普通ですが、高橋の両面をこの機会に味わってもらいたいということもあり、アルバム収録曲などからも人間臭い「サンドイッチ」や「ボーリング」なども収録しました。宣伝も高橋の場合、作品ありき、作品の純度をできるだけ新鮮なまま、リアルに届けるというのが、これまでのテーマだった気がします。

 もちろん、爆発的な大ヒットを記録することが全てではありません。音楽マニアからの根強い人気を誇る実力派アーティスト、大橋トリオやハナレグミ、七尾旅人。ユニットからソロに転向したファンキー加藤や藤巻亮太。そして現代にうまくフィットしながら、新しい音楽のカタチを生み出している清水翔太や三浦大知など、魅力的な男性ソロアーティストはまだまだ大勢います!
 さて、年内には今回ご紹介した2組以上にアツい男性ソロアーティストが登場するのでしょうか!?もしくは想像も出来ないような意外なアーティストが一躍スターに輝くのでしょうか!?女性アーティストに負けぬ勢いで、男性アーティストが日本の音楽シーンを盛り上げてくれることに期待したいです!

  • さかいゆう2009年、シングル「ストーリー」でデビュー。
    「君と僕の挽歌」
    別れの瞬間も なぜだろう?
    悲しみよりも「ありがとう」がこみ上げて来たよ
    伝えたかった キミに出逢えて良かった
  • ハジ→ 2010年、ミニアルバム 「ハジバム。」でデビュー。
    「for YOU。」
    温泉 カフェ巡り 居酒屋 街ぶら ドライブに 映画
    二人好みのデートは
    “いつだって背伸びはせずに 自然体で” それが合言葉
  • 米津玄師 2013年、シングル、「サンタマリア」でデビュー。
    「アイネクライネ」
    産まれてきたその瞬間にあたし「消えてしまいたいって」
    泣き喚いたんだ それからずっと探していたんだ
    いつか出会える あなたのことを