雨色

作詞:松本隆
作曲:高橋啓太
発売日:2010/01/20
この曲の表示回数:20,331回

雨色
中也の詩集借りてく 紙の匂い
いつか返しに来るかもね

寝顔にごめんと言った 乾きすぎて
喉の途中で言葉が貼りついた

ぼくのかたちにベッドに空白がある
空気のように無視して生きてた
君も哀しむかな

ビニールの傘 透明な雨
新品のナイキなのに
煙草探して あー半年前
君が嫌がるから禁煙したね

渋谷のスタバで珈琲 硝子の向こうの
水の斜線が皮膚の下に滲みる

自由はいつも孤独と紙一重だね
君が望んだ男になれない
ぼくが悪いだけさ

ビニール傘 女子高生が
怪訝顔 じっと見てる
あのまなざしはどういう意味か
そんな暗い顔で歩いてたかな

はじめて逢った あの日も雨さ
バス停で横顔見た
長い睫に釘付けのぼく
気付いて微笑んだ

ビニールの傘 ステッキにして
雨色の電車を待つ
置手紙など柄じゃないから
オレンジを枕にそっと置いたよ

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