ホテル港や

石川さゆり

ホテル港や

作詞:阿久悠
作曲:弦哲也
発売日:1995/12/16
この曲の表示回数:43,677回

ホテル港や
三日三晩の
祭ばやしがふと止んで
秋風身にしむ夜に 最後の花火
これでもう
何の未練も なくなったわと
うつむいて つぶやいて 涙ぐむ
ブリキのランタン 薄あかり
不幸が似合いの ひとり酒
死ぬ気はないけど 生きるもつらくて
波止場町 ホテル港や

出船入船
人でにぎわう桟橋に
見送り鴎が 低く 輪(わ)を描く景色
此処を出て
何処へ行くのも 切ないからと
薄い胸 抱きしめて 身をよじる
昔を夢みる 人がいて
舟唄ばかりを 口ずさむ
酔う気もないけど 素面(しらふ)もつらくて
波止場町 ホテル港や

一生一度の
恋と信じたばっかりに
北国の海見て過し 無口になった
泣き癖は
やっとなおって 嬉しいけれど
真夜中に うずくまり 爪を切る
ひと荒れふた荒れ 海鳴りに
霧笛が引き裂く 静けさに
泣く気はないけど 笑うもつらくて
波止場町 ホテル港や

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