てんびんばかり

河島英五

てんびんばかり

作詞:河島英五
作曲:河島英五
編曲:宮本光雄
発売日:2006/11/22
この曲の表示回数:14,853回

てんびんばかり
真実は一つなのか
何処にでも転がっているのかい
一体そんなものがあるんだろうか
何も解らないで僕はいる

そしてそれがあるとすれば
何処まで行けば 見えてくるんだろう
そしてそれが無いものねだりなら
何を頼りに生きていけばいいんだろう

何も解らない 何も解らない 何も解らない
何も解らない 何も解らない
何も解らないで 僕はいる

家を出て行く息子がいる
引き止めようとする母親がいる
どちらも愛している どちらも恨んでる
どちらも泣いている

何人もの人を殺した男がいる
かけがえのない命を奪ってしまった
次はこの男が殺される番だ
かけがえのない命を奪ってしまう

男が殺される 男が殺される 誰も何も言わない
男が殺される 男が殺される
みんながそれに 賛成したのです

友達が殴られて 仕返しをしに行った男がいる
その殴った相手も友達だったので
困ってしまった男がいる

偉い人は 僕を叱るけど
その自信は何処からくるんだろう
でも もしも僕が偉くなったら
やっぱり僕も誰かを叱るだろう

男はいつでも威張っているけど
どんな目で女を見つめているんだろう
女はいつでも威張らせておくけど
どんな目で男を見つめているんだろう

お金の余ってる人は お金のない人を
どんな風に思っているんだろう
お金のない人は お金の余ってる人を
どんな風に思っているんだろう

髪の長い男は 髪の短い男を
どんな風に思っているんだろう
髪の短い男は 髪の長い男を
どんな風に思っているんだろう

誤魔化さないで そんな言葉では
僕は満足できないのです
天秤ばかりは重たい方に
傾くに決まっているじゃないか
どちらも もう一方より重たいくせに
どちらへも 傾かないなんておかしいよ

どれほど自分が誰かを傷付けているかは
知らん振り
人には悪人と決めつけて
正義の味方を探している

僕が何気なく呟いた言葉が
君をとっても悲しませてしまった
慰めようと言葉をかけたら
君は泣き出してしまった

長い間 君はとっても
辛い思いをしてきたのでしょう
やっと君を幸せに出来ると
思ったのに君はもういない

毎朝 決まった時間に起きる人の喜びは
何処にあるんだろう
電信柱に小便ひっかけた 野良犬の悲しみは
何処にあるんだろう

うちの仔犬はとても臆病で ひとりでは町を歩けない
首輪を付けると とても自由だ
僕を神様だと思っているんだろう

拳をあげる人々と 手を合わす人々が
言い争いを続ける間に
ほら ごらんなさい 野良犬の母さんが
かわいい仔犬を生みました

母親が赤ん坊を殺しても
仕方のなかった時代なんて 悲しいね
母親が赤ん坊を殺したら ○○○○と呼ばれる今は
平和なとき

誤魔化さないで そんな言葉では
僕は満足できないのです
天秤ばかりは重たい方に
傾くに決まっているじゃないか
どちらも もう一方より重たいくせに
どちらへも 傾かないなんておかしいよ

誤魔化さないで そんな言葉では
僕は満足できないのです
天秤ばかりは重たい方に
傾くに決まっているじゃないか
どちらも もう一方より重たいくせに
どちらへも 傾かないなんておかしいよ

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