花の舞妓はん

泣いているのか 辛いじゃないか
お守り人形の 舞妓はん
夢ではないか 夢ではないか
あの娘が花の 舞妓はんなんて
銀のかんざし きらきらと
今夜は誰ゆえ 舞扇

祗園夜ざくら 木屋町柳
匂う灯りの先斗(ぽんと)町
春だというに 春だというに
本心どすと細い肩寄せた
あの日あの夜は 過ぎたまま
二人が逢えるは いつじゃやら

更けておぼろな 細露地抜けて
ぽっこり可愛いい 舞妓はん
夢ではおへん 夢ではおへん
身の上なんぞ かんにんどすえ
桜明りに しょんぼりと
春を泣いてる 声がする
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