ネコ

いつも 僕は おまえのこと “ネコ”と呼び捨てにしてた
細い目をし 寒がっては 眠そうに起きてた

真夜中 目が醒めると 隣で 横向きで まるまっていた
寝言の声 小さな音 泣いているように

どこへ 君は消えた 訳も伝えず
道に迷って 裏町の中を走り
雨の中を一人 震える身体
ずぶぬれになり 瞳光らせ 何を探すの

怒った時は 爪をたてる 僕を睨みつけるように
髪をなでる うれしそうに 笑い声 あげた

気が強そうに 見えてたけど 本当は臆病者さ
そこが ぼくと同じだから ひかれあい 暮らした

どこへ 君は消えた 訳も伝えず
道に迷って 裏町の中を走り
雨の中を一人 震える身体
ずぶぬれになり 瞳光らせ 何を探すの
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