粋な男

友とは幼ごころで酒を飲む
女に出逢(でお)たら えゝ夢見んとあかん
人生は芝居 面白ろせんと
生きる値打ちも 意味もない
そつのない道 外したい
そんなこという人に惚れたんや
何度もこれでお仕舞いにしようと
荷物纏(まと)めたことがあった
あんたは童話(メルヘン) うちの童話
忘れられへん 粋な男

いつでも二ッ返事で「まかしとき」
頼りにされたら あと先考えへん
外面(そとづら)がようて その分持てて
こんな男の 嫁はんは
可愛そうです 災難や
それやのに阿呆やねん惚れたんや
まだ醒めやらぬ星たちを尻目に
宵の口からひとつ光る
あの一番星 あれがあんたや
忘れられへん 粋な男

あんたは童話(メルヘン) うちの童話
忘れられへん 粋な男
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