さすらい酒

男はいつでも夢を見て
女のヒザで眠りたいよ
女はいつでも恋をして
男の胸で眠りたい

北へ向かう夜汽車にひとり
旅の道づれに飲む酒は
遠い昔が懐かしく
心に未練の花を咲かす

思えばすがった恋もある
泣いて見捨てた女もいる
出逢って別れて また出逢い
何を求め さすらうのか

見知らぬ街の気楽さに
一夜の花を口説きおとし
酒のはずみで抱いた時
すきま風 心吹きあれた

浮き世忘れて酒を飲み
夢を肴にしてもいい
一度きりの人生ならば
想いどおりに やるだけさ

男はいつでも夢を見て
女のヒザで眠りたいよ
女はいつでも恋をして
男の胸で眠りたい
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