卒業

うす紅の 花びらを
屋根一面 積もらせてる
ゆっくりと 汽車が今
春の駅 離れてゆく

卒業できない恋もある
木々の色も 変わるけれど
卒業できない恋もある
一秒ごとにすきになるのに
どうしてきみは
ずっと手を振るのでしょう

はらはらと 涙あふれてくる
春一番 耳元吹きぬける

横顔に陽を染めて
「別れの曲」弾いてたきみ
急行の止まる駅の
改札口 待ちぶせした

卒業できない恋もある
街も人も 流れてゆく
卒業できない恋もある
すぐにきみに会いたいのに
こんな気持ちを
うちあけられないままに

さらさらと 雨に追われるように
花は散るらん 一枚きりの切符

はらはらと 涙あふれてくる
春一番 耳元吹きぬける

さらさらと 雨に追われるように
花は散るらん 一枚きりの切符

ひとりきり 青空みあげても
誰にも 卒業できない恋がある
×