加茂川ブルース

情ながした加茂川に
とけた淡雪はかなくて
好きや好きやと 寄り添うた
恋の真実が いまさらに
夜も待ってる ぼんぼりの
色を映して ほほ染めた
花の簪 コッポリの
舞妓いとしや 祇園町

焦れて焦らした先斗町
恋のもつれに 三味の音も
いややいややと 泣くような
おぼろ月夜の 東山
逢うてうれしや 木屋町に
灯るネオンも うるみがち
酔って踊って 夜も更けりゃ
肌もなつかし 京の夜

花見小路に雨が来て
濡れた黒髪 重たげに
ほんにほんにと細路地を
ぬけてお座敷 京化粧
都おどりで 知り逢うて
祇園祭りで 結ばれた
京の恋路に 身を灼けば
燃える夜空の 大文字
×