夢路

なだらかに なだらかに
道は続いた

ゆるやかに ゆるやかに
季節は流れた

山鳴りを誘い
トンボが泣いた

気が付くと私は
独りあなたを探していた
体からこぼれる 熱は行き場さえ失くし

目隠しで彷徨う

狂おしく 狂おしく
うねりのまれて

残酷に 残酷に
道は終わった

三つ編みなびけば
数えた月日

片腕をもがれた
空は傷口を開けたまま
虫の音はかかとで そっと真赤な息を吐いた

音もなく 滲む星

幼い家族を
まぶたに焼いて

気が付くと私は
独りあなたを探していた
体からこぼれる 熱は行き場さえ失くし

片腕をもがれた
空は傷口を開けたまま
虫の音はかかとで そっと真赤な息を吐いた

音もなく 滲む星
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