ひとりぼっち

おお寒い……
冷えるわねえ どういっぱい
ところで聞いてくれる
こんな淋しい女のはなし

恋をしたのは 二十才まえ
命も夢も賭けたけど 涙で終った初恋は
妻も子もある 妻も子もある相手(ひと)だった
お酒が飲みたい こんな夜は
お酒が飲みたい こんな夜は

北のふるさと 出たときは
十六でした肌寒い 粉雪舞い散る停車場で
泣いて泣いて 泣いてにぎった母の指
お酒が飲みたい こんな夜は
お酒が飲みたい こんな夜は

ひとつひとつと 数えたら
両手にあまる 傷の跡
淋しい女の 身の上を
知っているよな 知っているよな弾き語り
お酒が飲みたい こんな夜は
お酒が飲みたい こんな夜は

ごめんなさい
しめっぽい愚痴 聞かせちゃって
そろそろ看板だけと
ネッ もう一杯いかが……
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