惜別の唄

遠き別れに 耐えかねて
この高殿に のぼるかな
悲しむなかれ 我が友よ
旅の衣を ととのえよ

別れと言えば 昔より
この人の世の 常なるを
流るる水を 眺むれば
夢恥かしき 涙かな

君がさやけき 瞳(め)の色も
君くれないの 唇も
君が緑の 黒髪も
まだいつか見ん この別れ
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