光の気配

この坂道の向こうに 朝焼けが待っているって
さっきラジオで聴いたんだ たぶん昔の歌だろう

今日まで僕が手に入れたものを数える
犠牲にしたもの 奪ったものはいくつ

どこまで行けば僕は満たされるだろう
彷徨いながら あきらめ方も知らない
ただ かすかな光の気配が
歌声のように
僕を捉えて離さないんだ

まだ叶えてない夢 出会えてない人たちを
なりたかった自分を 思いがけない何かを
迎えに行こう もし間に合うなら

選ばなかった道はもう振り返らない
この先どこかで繋がるはずさ

飛び立った鳥がもう見えなくなってく
翼ひろげて 冷たい風に抱かれて
ただ かすかな光の気配を追いかけながら
僕も一緒に連れ出していく

橋をくぐりぬけ 境界を越えて
本能のまま さあ飛んでいけ

どこまで行けば僕は満たされるだろう
問いかけながら 答えはないと知っている
ただ かすかな光の気配が
歌声のように あの鳥のように
僕を捉えて離さないんだ

飛んでいけ
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