灯篭流し

嗚呼 降り続く雨
嗚呼 木々たちの声
まだ 君は黄昏
まだ 揺れる事なく

思うほど 溢れ出す 言の葉

細く絡まる時の糸
揺蕩う蓮の花
流された灯篭と君追えば
いつかは会えますか

嗚呼 とめどない雨
嗚呼 傷つける事
もう わからなくなって
もう 忘れてしまおう

蝋燭は 背を縮め 傾く

解けはしない時の糸
抗う君の手が
あまりに悲しくて目を閉じた
いつかは会えるように

ただ 思うほど
もっと 遠くなって
残された意識はもう僅か
それでも待ってた

澄んだ川を流れる内に
ぶつかって寄り添い
その灯火が消える前に
気づいてくれたなら

ただ 思うほど
もっと 遠くなって
今 灯火が
今 消えるまで

どうか時が戻りますように
願うは蓮の花

どうか時が戻りますように
願うは蓮の花

目の前の灯篭が消える前に
気づいて欲しかった
(消えかけの灯篭を知りませんか
抗い続けた)

もう二度と戻れはしない
灯篭流しの夜
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