バースデー

言葉になるのなら それがいい
くだらない傷を残すのなら
僕が僕らしくある意味とか
どうせさ 僕にしか意味がないこと

眠れないのなら 待てばいい
誰かの声が聞こえる朝を
灯した燈の火を消したら
始まりの夜明けと共に歩き出せ

後悔するなら 捨てないでいい
くだらないものと嗤われても
僕が僕のためにできること
それは その足を止めないこと

それはまるで 氷のように
握りしめた手から溢れてく
解けそうで 千切れそうな
想いの糸を束にして胸に繋ぐ

ここにいること 前を向くこと
それだけに命を燃やせたなら
月の光も 朝露の葉も 君の声も
褪せないままで

いつかの夜明けを 二人過ごしたあなたに捧ぐ
今も僕はちゃんと 今も僕はきっと
弱い僕のまま生きてる あの頃より 胸を張り

ここにいること 前を向くこと
それだけで命は削れてゆく
月の光も 朝露の葉も 君の声も

僕でいること 歩き出すこと
木漏れ日が背中を押した朝は
冬の痛みも 落ち葉の波も 君の声も
褪せてゆくように

夏の日差しも 夜の憂いも 僕の声も
届きますように
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