黒い猫の歌

生まれたままじゃ生きてくのに不便で
数えきれない物や人に染まってゆく
もともとの色が見えなくなった事も
忘れるくらい何度も繰り返し

本当の自分はどこにいるんだ
僕らしいって何色なんだ
足して混ぜて出来たものが
綺麗な色じゃなくても

あの家の屋根に登ったところで
見渡せるのはせいぜい隣町くらいで
もっと高いとこに登らなきゃ見えないのかな
一人ひとつずつもらえるわけじゃないのか

本当の自分はどこにいるんだ
しかめっ面で迷いながら
長い事探してるけど
誰かが隠しているのかい

格好悪い思い出と忘れたくない時間
同じ絵の具で描いているだけじゃなく
どこか似てるよ

自分らしさなんてきっと
思いついたり流されたり
探し続けて歩いたその
足跡の話だから

本当の自分はここにいるんだ
今までにこれからを重ねて
赤も黄色も青も全部
混ぜて僕だけの色を
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