遠雷

耳を刺す雨音 振り払うように
おちる夢の中 息も出来ない
本当も嘘も無いのよ 今の私は
裸よりももっと 卑しい姿

退屈なんか 怖くもないし
誘惑にさえ 首を横に振る
陳腐なドラマを無駄に積み上げて
満足する程 愚かじゃ無いわ

薄っぺらな 人の情けには
棘纏う疚しさ やさしいね やさしいね

ノイズを止めて 独りにしてよ
理性を侵す 夜の影がほら
言い訳してるの 恥ずかし気も無く
それでも私は 振り向かない

顔の無い 人の群れの中
唾吐いて私は また可愛げを棄てる

薄っぺらな 人の情けには
棘纏う疚しさ おかしいね おかしいね
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