はじまるきせつ

振り返るその瞬間 目と目が合って
胸の奥で何か弾けた
キラキラ白く光るお砂糖の上
そこにはいつもとなにか違う君がいる

モコモコニット帽して楽しそうに笑う
しもやけほっぺが
ちょっぴり赤く染まってゆく

もっと君に近付きたくて
どんなこと話せばいいの?
1人ずっと考えていたけれど
きっとこのまま終わる季節
そんなのはなんか嫌だから

風花が飛んでった
君宛ラブストーリー

目の前に広がってる ショートケーキに
飛び込んでゆくむじゃきな姿
まだまだ君のことを知らないんだ
その声 表情 好きなこととかいっぱい

するりとほどけたマフラー
思わず掴んだ

“ギュっと抱き寄せる”
なんてそんな勇気ないくせに
だってこんな気持ちになったって
どんなふうに言えばいいの?
「ずっと 君が 気になっていたんだよ」
ちょっとまだ僕にはわからない
恥ずかしくて もどかしくて
時間がかかりそう
僕待ちラブストーリー

会いたい気持ち ずっと溶けないで
ここにある
消えないのさ あの瞬間から
思い出せば出すほどに
君の笑顔でいっぱいになる
どんな時も忘れられない
降り積もって
僕は動けない

そっとほほをなでた風花
季節がまわる前に
きっと 君の隣で笑うんだ

そうだ自分から動かなきゃ
何も変われないんだな
いつか君に近付けるよね?
なんだって話せばいい
たとえ空振りしたってさ
ひとつも変わらないまま終わる
それよりは進めるかな
深呼吸して さあ行こう

ドキドキしちゃう
仕方ないよね?
届けば嬉しいな
始まれ ラブストーリー

君宛 story
僕待ちsorry
過ぎ行く季節の
その前に
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