フォトグラフ

ずっと目を閉じ生きてた
ねえ…何ひとつ望まずに笑える?

冷たい。だけどね
何故か寒くない
どうしてかなんて
どうだっていい

エメラルドの海 跳ねるように
そっとスカート翻して
澄んだ空に手を伸ばす 真っ直ぐに

忘れていた笑顔なのに
ちゃんと出来たことがすこし不思議
たった一枚だけのフィルム
哀しいほど眩しい世界写したフォトグラフ

運命とは何?
何故私なの?と
問うことさえも
とうに失くして

真冬の潮騒 煽る風
そっと白い息を弾ませ
永い旅の最後(おわり)に伝えたい

受け継がれる切ないルール
あなたの願いと私の答え
もう一度だけ笑顔向けて
ファインダーを覗いてる瞳に残すフォトグラフ

いま目を開け気づいたの
ああ、何ひとつ望まずに笑えた
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