鏡川

流れる水は 逆(さか)らわず
草木は風に ただなびく
濁(にご)った川も 澄(す)む川も
同じこの世の 川ならば
信じるままに 流れたい
こころを映す 鏡川

焦(あせ)らず急(せ)かず 悠々と
試練の波に 耐えてゆく
器用に生きて ゆけないが
折り目筋目は きっちりと
男のままで 流れたい
いのちを映す 鏡川

時代がいくら 変わろうと
かわらぬ情け 人の愛
己(おのれ)の不運 嘆くより
生きる喜(よろこ)び 倖(しあわ)せを
肚(こころ)に抱いて 流れたい
あしたを映す 鏡川
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