花板

庖丁ひとつに 生命を賭けて
おとこ道頓堀(とんぼり) 板修業
掴むぞきっと 浪速(なにわ)の味を
一人前に なるその日まで
許せおふくろ 親不孝

生活(くらし)が荒れたら 庖丁も荒れる
ここが我慢の 正念場
喰道楽(くいどうらく)の 浪速の空に
評判(うわさ)の花を 咲かせるまでは
恋という字は 後まわし

賭けだし三年 脇板五年
夢の花板 まだ遠い
精神(こころ)と技を 磨けと云った
親方さんの 尊い教え
肝(むね)に刻んで 板場道(いたばみち)
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